トム・ハーリックインタビュー中編 「ピーター・アーツを再びK-1の頂点に」
ドージョー・チャクリキ創始者、トム・ハーリックのインタビューの続きです。
長い。。。。まだ第3弾あります。

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--ブランコ・シカティック(K-1GP初代王者)はどうでしたか?

「彼は簡単に言えばファンタスティックでした。ファイターというのは、なにかしら特別な点を持っています。ブランコは驚くべき選手でしたね。今52歳ですが、未だにシェイプされた肉体を持っていますよ。彼はセキュリティの会社を経営し、二つのスポーツクラブをクロアチアに構えています
私は、ブランコの結婚の仲介人になりました。ブランコとはファミリーのような付き合いをしていますし、素晴らしい男です。
知ってのとおり、ブランコがK-1で優勝したのは38歳のときで、今のアーツと同じ年齢なんですよ」

--前回アーツが負けたとき(2008年K-1WGP決勝戦vsバダ・ハリ)、私は大変残念でした。

「はい。全く残念でした。本当に」

--何が悪かったのでしょうか? 年齢によるものですか?

「そうではないですよ。ピーターは、練習の過程が悪かったのです。身体が重かったし、モチベーションが低かった。ヤン・プラス(アーツのコーチ)は警察にご厄介になっていたので(かかとおとしでは既報ですが逮捕されていました)、ずっとピーターについてはいなかったのです。これでは悪い結果が出ます。ピーターはもっと早く私の元に戻ってきたかったようですが、ためらったのです。しかし、もう過去のことです」

--もう一度、アーツがK-1で優勝できると思いますか?

それが私の目標です! もちろん、予測することは難しいのですが…..2ヶ月間、私の元でトレーニングを積み、彼はすでに50%のところまで来ています。ですが、私は彼に100%の復活を求めたいのです。ヘスディ・ガージェスと、アンダーソン“ブラドック”シウバとの訓練により、ピーターは形を掴んでいますが、もう少し時間が欲しい。私は、彼をもう一度K-1で頂点に立たせたいのです

--昨日、あなたの写真をワイフに見せましたら、「私が生まれた年、この人はもう3人の欧州王者を生み出していたのね」と、言ってました……

「はっはっは。キミは、1975年生まれ? そう。私はそのときもうコーチをやっていましたよ。そして、まだ私は続けているんです。もう多くのコーチが現場を離れました。ヨハン・ボス、ヤン・プラスはほとんど現場でトレーニングをしていないんです

--あなたはグッドシェイプを保っていますね。

「イエス。まだまだ鍛えていますよ! そこらへんの連中よりは、よほど強くて速いキックが打てますから。もう65歳ですけどね! 毎日鍛えています。今日も朝8時半からトレーニングしていたんですよ」

--トム、あなたはいろんな異系統の格闘技に詳しいですね。なぜ、ムエタイを教えるのですか? なぜ、空手や他の格闘技、武術ではなく?

「さあ、わかりません…..ムエタイが好きなんですよ。一度、日本でロイド・ヴァン・ダム(弟子。ヘビー級でK-1にも参戦していた選手。現在はオランダで自分のジムを構える)がロシアの極真空手王者と戦ったことがあります」

--レチ・クルバノフですね?

「イエス。2ヶ月前からロイドに準備させていました。壮大な試合でしたよ! 互角の展開でした。3ラウンド目にクルバノフが2度ロイドの顔面に攻撃を当てました(これは反則)…故意ではないと思います。まったくイーブンな試合だと思いましたが、ジャッジはクルバノフを勝者としました

--クルバノフはロイドをこれまで試合をした中でも、もっとも強いファイターだと言ってました。

「正直な男ですね。彼も素晴らしかった。しかし今回、ロイドは極真ファイターではなかったのが敗因だったと思います。これは一つの事例ですが…..こうしたことが(空手では)一般的なのです。ムエタイのほうがいいですね」

--では、K-1は?

「K-1も好きではないです」

--なぜですか?

3分、5ラウンドが好きなんですよ。それでこそ、選手本来の力がわかるというものです。最近ではどこでもだれでも3ラウンドです。
始まったばかりのK-1では、3分5ラウンドでした。しかし、K-1はそれではスタミナのあるオランダ人のほうが有利と考えたのでしょう。日本人選手は1、2ラウンドではいい動きをしていましたから。
日本側はあるとき「ルールを変更したい。3ラウンドにしたいんだ」と言ったんです。トーナメントであれば、それは正しいかもしれませんが、結局トーナメント以外でも3ラウンドになりましたね。
でも、いまでも個人的にはムエタイのように5ラウンドのほうが好きなんですよ

--ときどき、ムエタイはクリンチが多すぎるように思えますが?

「いいや、(クリンチは)止めなければいけないと考えているかもしれないですが、良いクリンチというのは、ビューティフルなものです。クリンチはとても素晴らしいテクニックなのですが、それを実践できる選手がほとんどいないのです。タイ人選手のクリンチは、かなりエキサイティングですよ。そこから、極上の膝、肘が飛んできます。
同時に、一方でクリンチのやり方が知られていないのも、理解しています。キックボクシングでは、クリンチはストップしなくてはなりません」

--タイに数ヶ月いたことがあるというのは、本当ですか?

「1978年、我々は欧州を制圧し、これからどうすればいいかを想像できませんでした。
私はそのときムエタイについて知りませんでした。そして、ムエタイをタイで観戦したとき、我々では勝てないと気がついたのです! それが事実であるにも関わらず試みてしまいました。
ムエタイは、我々を完膚なきまでに倒しました。私たちの選手を、全員ノックアウトしてしまったのです。まさに恐怖! 
その後選手をオランダに帰し、私はタイに留まりムエタイの技術を学びました。そしてオランダに戻って弟子に教えたのです。ボクシング、ムエタイ、キックボクシング、空手……その技術のベストを結集させたのが、『チャクリキ』です! これが私の流派なのです」

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ボクシング、ムエタイ、キックボクシング、空手……それらのベストな部分を結集させたのが「チャクリキ」。
そう、これはまさに「K-1」の理念そのものではないでしょうか?

また、これまで我々はK-1が5ラウンドから3ラウンドに変更されたのはテレビ放送のためと信じてきましたが、ハーリック会長は「日本人のほうがスタミナがないから」という新説をぶち上げました。これは私にとっては考えたこともない、非常に新しい考え方です。

さて、後編はオランダの興行であるショータイムや、いまをときめくゴールデングローリーについても言及しています。お楽しみに。

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by the_kakato_otoshi | 2009-03-18 16:49 | K-1

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