ピーター・アーツ最新インタビュー「困難な道をいくほどに人々は尊敬してくれます」
私は他の格闘ブロガーのみなさんほど魔裟斗の引退ロードに関心が沸かない。
なぜだろう?
引退の花道は見守りたいけど、そんなことよりも現役を続ける選手の今を追いたいからだろうな。

ちなみに……FEG公式でやってる引退試合の相手はヨーセングライに一票投じてみました。
積極的に観たいってわけじゃなくて、単に他の選択肢と比較して、の話。
本当ならクラウスかサワーと5ラウンドの果し合いが観たいけど、トーナメントのほうがはるかに重要だしね。

と、いうわけで。

ピーター・アーツ インタビュー抜粋

ルーマニアのウェブマガジン(?)のインタビューです。

いつものように翻訳しようと意気込んでいたら、すでに和訳されていたので、
そこから孫引きで。
アーツの言葉はいつも胸に響きますね。

この万事マネー優先の世の中で、
彼がこれだけ長い期間戦っている理由が決してお金だけではないからこそ、人は彼の戦に感動するのかもしれないな、と思いました。

少なくとも、彼がマネーのことでどうこう言ったことを見たことがないし、どんな対戦相手でも断ったのを見たことがない。
これだけの戦績を残している選手であれば、もっと我侭になっていくはずなんですけどね。MMA、K-1、ボクシングなど競技差に関わらず。。。。

http://pancration.net/nihongo/peter-aerts-interview-japanese.html
より

~~~~~~~~

--最初の質問はあなたの子供たちに関してです。

「私には2人子供がいます、7歳の双子で、男の子と女の子です。私は毎日彼らを学校に連れて行っているんですよ」

--子供たちはもうトレーニングをしているのですか?

「息子はテコンドーをやってます、娘はバレエ、バレエとジャズダンスですよ」

--息子さんはお父さんと同様テコンドーから始めたのですね。

「ええ、でも彼はサッカーのほうが好きなんです。
テコンドーはとても競技性のあるスポーツですよね、競技性と柔軟性が身につきます。
私は子供の年ではボクシングはあまり良くないと思うんですよ。パンチをもらうのはまだ7歳の年では良くないですね」

--あなたのおじいさんもスポーツマンだったんですか?

「私の祖父はボクサーでした、叔父もそうです、しかしレベルは低かったです。
彼はいつも私をからかっていましたね、ボクシングで、私が15、6の頃でしたか。
スパーリングをしたんですが、私が彼の歯を2本折ってしまったんですよ。それが彼が私をからかった最後の日になりましたね(笑)」

--覚えていない人もいるかもしれませんが、あなたのトランクスには666という文字が入っていたことがありましたよね?

「ええ、ジョークですよ、マイク・ベルナルドに対しての、マイク・ベルナルドを知ってますか?
彼がキリストの名前を口にしていたんで、、、彼と試合するときに。
私がトーナメントで試合したあとに、彼はキリストのことを話していて、そしてトランクスに十字架を入れていたんですよ。だから自分は666(悪魔の数字とされている)って入れてやろうと思ってね。
そのとき私が勝ったんですけど。
日本ではそれがウケたんで、それからしばらく666を入れたままにしていました。けど今はやめましたよ、ただの冗談ですからね」

--それと、2本の斧もトランクスに描かれていますね・・・

「ランバージャックね? 私の父はランバージャック(きこり)だったんですよ。
いちど私がアルバ、オランダの植民地なんですが、そこで試合したとき、私は対戦相手全員を1ラウンドでノックアウトしたんです。そうしたらトレーナーが私をランバージャックと呼んだんです。
それで自分のニックネームにいいなぁと思ったんです」

(中略)

--もしあなたが、彼のベストコンディション当時と今現役の誰かと対戦するとしたら、誰が一番強いでしょうか?

「今はどんどん技術的な試合になっていますからねぇ、今のレベルは高くなってますよ。
でも昔の試合は今より激しかったですね。
今はスピードはありますが、判定の試合が多いですよね。
今は3ラウンドの試合ばっかりですから、みんな判定で勝ちたがりますよ。

以前は5ラウンドでしたよね、私たちの頃は、2ラウンドでポイントで負けてたとしても、3ラウンド目は問題ないです、4ラウンドでも、5ラウンドでもKOして勝てますからね。

今はスピードのある選手でないといけないんですよ。
そうでないとノックアウトできなかったら、ポイントで負けてしまいます。
制度が変わってしまいましたね」

--どういったシステムが好きなんですか?

「5ラウンドが好きですね。
こういう選手を見たことがありませんか?3ラウンドでスタミナ切れしてしまうような選手

私にとっては4ラウンド、5ラウンドだって問題ないんです。
私は自分が疲れた、と感じるほど、いい試合ができるんですよ。

スロースターターですからね、だから個人的には5ラウンドが好きですね」

--あんなにたくさんの勝利を経験しながらも、どうやってモチベーションを維持してこられたのですか?

「競技を愛しているのです、競技とトレーニングを愛しているのです
普通は試合後にリラックスしますよね?出かけたりとか・・・
でも私は今週もすでに3回トレーニングをしてますよ、月曜日、火曜日、今日も少し。

それとね、持つべきものはいい仲間ですよ。
いい仲間を持てば、仲間があなたにモチベーションを与えてくれます。
良いスパーリングパートナーもやる気を与えてくれますよ」

--あなたの目標についてですが、、どういう結果をリングに残したいと思っていますか?そしていつ引退をしようと思っていますか?

「今私はK-1生活17年です、20年までは続けたいと思っていますよ、できるかどうかはやってみないとわかりません。
K-1とはもう1年契約を延長しました、その後は様子を見ます。
でももし、今みたいに試合を続けることができるなら、2~3年また延長するでしょうね。

あと、自分のジムをオープンしようと計画しています。
私はもともと南の地方の出身ですが、東の地方につくろうと思ってますね、エンスヘーデ近郊の。妻がエンスヘーデ出身なので。

そんなに大きな商売にしようとは思っていません、私には小規模で十分です。
私はスポーツが好きなので、スポーツをずっと続けたいんです」


(中略)

--K-1のヘビー級で戦うには、体重を増やすことが重要ですか?

「場合によりますね。
セーム・シュルトとか、チェ・ホンマンのような160キロある選手と試合するときは、パワーが必要になります。

大きな体の選手と試合するときは、体重を増やすことが必要になりますし、軽い選手とやるときは、体重を減らしました。
私にとっては軽い選手のほうがいいですね、今私は103キロなんですが、そのほうが良く動けますね、前回の試合のように。
重いときは、疲れるのも早いですしね」

--レ・バンナについて、どうして彼は前回負けてしまったのでしょう?

「彼はモチベーションを失っているんではないですかね
昔は彼は本当に戦いたがってたんですが、今は、、、彼も競技は好きなんでしょうが、モチベーションが欠けていますね。
彼がやる気を出しているときは、もっといい試合ができますからね」

(中略)

--それとあなたが対戦相手を選ぶときのことについてもお伺いしたいのですが、いつでも一番強い相手を選んでいらっしゃいますよね?
レ・バンナは一番楽な相手ではありませんね、シュルトは最も大変な相手です、どうして楽な相手と戦わないのですか?

「はい、シュルトは私が自分から選びました。
チャンピオンになりたいのなら、一番強い相手と戦わなければいけませんからね。
チャンピオンの中には、できるだけ楽をしようという選手もいるようですが・・・」

--ですが、3回試合をしないといけない中で、あえて困難な選択をするのは危険ではないですか?

「わかっていますよ、でもどうってことないです。私はそうすることが正しいと考えていますから
賢いやりかたじゃないのかもしれないですね、みんな無理だっていいますよ。マネージャもやめとけってアドバイスします。しかし、私はこういうやりかたで行きたいんです。

トップ選手と戦うほど、人々は尊敬してくれます、困難な道をいくほどに

--あなたの前回のジマーマンとの試合ですが、誰がこの試合を決めたのですか? あなたのマネジメントですか?

「私が決めたんです。
マネジメントはアドバイスをくれるだけです。ジマーマンはバダ・ハリと戦うべきでしたが、2週間前に電話が来ました」

--あなたにとってもっとも重要な対戦相手は誰ですか?アンディ・フグですか?彼の死をどう感じましたか?

「彼は良い友でした。
彼とは4戦して、彼が2勝、私が2勝しています。

あの頃、私はたくさんのコマーシャルを日本で行っていて、彼もそうでした。だから私たちは一緒にいる機会がたくさんありました。

そして私は彼を友達だと思っていました。
彼が死んだとき、私はそばにいました。私は彼の死ぬ直前に病院に到着したんです

--スイスで?

「いや、日本です。私は日本で試合をしていました。しかし彼はその時すでに昏睡状態でした

--彼はスイスで埋葬されたのですか?それとも日本?

「ええと、日本じゃないかな?よくわかりません。彼の遺灰は日本にも埋められていると思います」

--アンディ・フグ、彼のかかとおとしは脅威でしたか?

「私にとってはそうではありません。もっと小さい相手と戦うときに有効なのではないでしょうか。
ですが彼はすごく強いローキックを持っていました、いつも彼と試合するとき、右足にくらっていました。彼の最も有効な攻撃はローキックだと思いますね

--あなたはチャクリキに戻りましたよね。どうして戻ったのですか、難しい選択でしたか?

「いえ、難しい選択ということはなかったです。
私はいろいろ悩んでいて、たくさん問題があったので。どう戦うべきか知りたかったんです。

技術的にはいいんです、それについては問題ありませんでしたが、戦うためにはもっと精神を研ぎ澄まさなければならなかったんです。
トム・ハーリックは精神をすごく強くしてくれるんです
それにチャクリキのトレーニングは厳しいですよ」

--あなたが他のジムに所属していたときも、トムとは話をしたりすることがありましたか?

「もちろんです、しょっちゅうではありませんが、私たちはいろんな試合会場で顔をあわせたりしました、いつも良い関係でしたよ」

--MMA(総合格闘技)についてお伺いしたいのですが。。。

「総合の試合は2回やりましたね、面白かったです。
私はK-1については何でも知っています、知っていると思います。
でも総合については新鮮でしたからね、わくわくしましたよ。もっと総合の試合をやってみたいですね、でもマネージャーは嫌がっていますけど」

--あなたは日本だけで試合をするのですか?

「私は日本と契約して、K-1でしか試合をしません。
それにオランダで試合をしたとき、いろいろと面倒なことがたくさんありました。
200人くらいの人が電話してきて、試合をしたいとかそういうことで、本当に大変でした」

--レベルが高いのはオランダですか?日本ですか?

「-70キロではオランダだと思いますね、個人的な意見ですが。
それとタイも、しかしヘビー級ではきっと日本のほうが上ですよ。
知っているでしょう?トップファイターのほとんどが日本で試合していますからね」

--それでは最後の質問です、日本をどのように好きですか?

「私は本当に日本が好きです、人も、食べ物も、彼らのライフスタイルも。
もちろん人それぞれ見方は違いますが、格闘技をするには日本は本当に良いところです
しかし、日本に住みたいとは思いません、私のライフスタイルとは違いますからね」

--質問をくれた読者の方々はあなたのリングでの成功と、人生の成功を願っていますよ。

「ありがとう、押忍」

~~~~~~~~

以前からのインタビューを読んでもわかるとおり、ピーター・アーツの生き様はまるでぶれる事を知りません。
溢れる情報に流されて、あちらこちらにと意見を揺さぶられることが多い現代において、彼の生き様はしっかりと土に根を張った巨木であると言うことができるでしょう。

20世紀末にアビディ戦で怪我をしてから、ずっと低迷していた時期もありましたし、そこから数年の時を経て復活。普通の選手であれば、怪我をした後ズルズルとトップ戦線から後退していくのですが、アーツは何度潰されても蘇り、時の王者に挑戦し続けるのです。なにしろ、レミーにも勝ってますし、シュルトにはワンマッチで負けていませんからね(去年の開幕戦ではシュルトが勝っていたという意見もあるようですが、多分目が後ろについているのでしょう)。

今年、ジマーマン革命を潰したアーツは、4度目の王者を狙って開幕戦に臨むことでしょう。

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by the_kakato_otoshi | 2009-04-28 10:35 | K-1

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