「スポーツマンシップを目指して何になるのか?」つるじょあさんの反論と私の回答
結構前のやりとりで、K-1の競技的側面とエンターテイメントとしての両立・・・のようなものについて
http://kakato24.exblog.jp/11925033/経緯について、詳しくはこちらのエントリーをごらんください。

ということで、限定的ながらスポーツマンシップを目指すことについて、演出とエンターテイメント性による世間との融合を唱えるつるじょあさんのコメントから書いてみたいと思います。以前は回答を保留していたもので、ようやく今回のエントリーが書けました。

まずコメント元から。

>理念としてトナーメントを大切にするのはよう分かるねん。外敵を迎え撃つのは特殊なことであって、それに依存したらあかんよ。せやけどペトロシャンやキシェンコで誰が振り返るのやろうか?スポーツマンシップ大切にして一体何を目指すのやろうか?それはやはり競技性の好事家になるんちゃうかな。実際視聴率獲得するのは魔裟斗やKIDや渡辺であって、今回入ってるのも彼ら見たさやろ?色物に頼らざるを得んトーナメントの選手こそ反省すべきやし、トーナメント以外で行われてる注目される手法を取り入れるのが筋なのとちゃうかな。試合順は興行主として順当、反省すべきはトーナメント参加選手であり、また問題点でもあるよ。

とりあえずいろんな要素がつまっているので、因数分解します。

1 反省すべきはトーナメント参加選手であり、また問題点。
2 スポーツマンシップ大切にして一体何を目指すのやろうか?


趣旨はこの二つですね。
でまぁ、これに対し自分はこう返しています。

Commented by the_kakato_otoshi at 2009-07-12 07:53 x
>つるじょあさん

つるじょあさんの視点はK-1が日本でしか放送されない、つまり日本国内の内向的イベントであるならば、完全に真実です。
しかし、K-1が目指しているのは、日本ではないのです。世界共通の格闘技を目指しているのです。少なくとも、創始者はそう言っています。
アメリカは知りませんが、欧州ではK-1はスポーツのひとつとして認識されており、格闘家はアスリートです。
だから、欧州系のトーナメント参加選手が紳士として、つまりアスリートとしてふるまうのは当然のことです。
マンチェスターユナイテッドの選手が試合前に相手選手を口汚く挑発しますか?  当然、しません。海外ではスポーツは紳士のものだからです。

KIDが魔裟斗に挑戦したとき、お互い口汚く罵りましたかね?
そんなことをしなくても、会場は盛り上がった。

いま、K-1を口汚いワイドショー化している魔裟斗と川尻に失望しているのは、そういう理由です。


これは手前味噌ですが回答としては趣旨を外していないと思います。
それに対するつるじょあさんの返答は以下のものです。

>日本国内の内向的イベントであるならば、完全に真実です。
つまりMAXは国内では通用せんでもええということなのやろうか?

>世界共通の格闘技を目指しているのです。
演技性は競技性の否定やないねん、世界競技標榜と選手個々人の自分らしさ追及は同時に成り立つよ。舌戦するデラホーヤはアスリートとして尊敬されてへんのやろうか?腕振り回し挑発する辰吉は色物でしかなかったのやろうか?問題は実力も無いのにパフォーマンスに終始することや、没個性的な人間が競技性のみを発揮することなんや。

>欧州系のトーナメント参加選手が紳士として、つまりアスリートとして
>ふるまうのは当然のことです。
紳士として振舞うことが欧州の演技性としても、それは欧州レベルでの話しやんか。都会に出てきた田舎者指差して「彼らが野糞するのは田舎者なので当然のことです」ではあかんやろ?きちっと都会の作法教えて便所でするよう促すのは都会のエチケットや。

>K-1を口汚いワイドショー化している魔裟斗と川尻に失望しているのは、
>そういう理由です。
MAXはKおとしはんもご存知の通り、視聴率が伸び悩んでるねん。ただ今回は魔裟斗引退物語と、そして彼らの遺恨とそれに基づいた舌戦がそれを支えてるんや。彼らはプロなんや、アスリート然とした試合の意味付けだけではここまで盛り上がらへんよ。

>少なくとも、創始者はそう言っています。
>世界共通の格闘技を目指しているのです。
>欧州系のトーナメント参加選手が紳士
これは申し訳ないのやけど、創始者とか世界とか欧州とかゆうて権威付けして、Kおとしはん個人が見たがってる方向に持って行きたいだけなのとちゃうかな。欧州=世界とちゃうし、キシェンコとかサワーとか日菜太の競技性に期待やなんて、世間との価値観から離れすぎてるよ。ただでさえ厳しいのに国内で盛り上げる努力を否定して、欧州迎合こそ世界戦略は踏み間違えてるのとちゃうかな


ここで難しいことに問題が5つに分散してしまったので、時間がなかったため一つ一つに対応することは難しいと判断。
回答を保留にしました。
従って、このエントリーではここから5つの返答をする形になります。
まずつるじょあさんの主張もしくは疑問点を箇条書きにします。

1 MAXは国内では通用せんでもええということなのやろうか?
2 演技性は競技性の否定やないねん、世界競技標榜と選手個々人の自分らしさ追及は同時に成り立つよ。
3 紳士として振舞うことが欧州の演技性としても、それは欧州レベルでの話しやんか。
4 MAXは視聴率が伸び悩んでるねん。ただ今回は魔裟斗引退物語と、そして彼らの遺恨とそれに基づいた舌戦がそれを支えてるんや。
5 国内で盛り上げる努力を否定して、欧州迎合こそ世界戦略は踏み間違えてるのとちゃうかな


ね? 2つだった論点が5つに増えちゃったでしょ(泣)。
で、これに答えることが、今エントリーの内容になります。

1 そういうことではないが、日本国内だけで盛り上がればそれでええかというわけでもない。なにしろ、日本はK-1の最重要国であり、ホスト国であるけれども、人口減少+格闘技市場は縮小しつつあり、海外市場の開拓は不可欠でしょう。これには異を挟む余地はないと思われます。日本は外需産業中心で、モノやコンテンツの輸出によって成り立つ国家なのですからね。

2 そう思いますよ。別段異を挟むことはないです。

3 いえ、そうでもないです。これはアマチュア拡大戦略とも絡んでくるのですが、K-1側は今後観るファンだけじゃなくて、実際の競技者も増やしたいという思惑があります。(FIKA構想・K-1甲子園等)
で、競技者というのはたいてい未成年から始めるわけです。未成年が競技を始めるにあたり、必要なのは親の同意です。親というのは、子供の教育に責任がありますから、むやみやたらに他者を貶めるような発言ばかりが横行するような競技を始めることには難色を示します。
だから、ただでさえ格闘技というのは乱暴者のスポーツというイメージがあるにもかかわらず(ボクシングの不良スタイルの選手等)、トッププレイヤーが口汚くののしりあいをしているようでは、プレイヤーとしての希望者は増えないのです。
喧嘩のような演出は、「観る分には面白い」のは確かですが、過剰になるあまり、品のない振る舞いに堕ちてしまうことは競技者の増加という目的の為には妨げになります。
それは避けたいリスクです。
無論、お行儀良くゼロにしろというのではなく、社会的に是とされる範囲にしとけということです。

4 魔裟斗引退物語が視聴者に訴えかけるものはありますが、川尻との遺恨は世間様はほとんど知らないと思います。
今回たまたま視聴率は回復しましたが、それは魔裟斗引退と、KIDの4年ぶりのK-1挑戦でいつもの視聴率に数%上積みされたというのが真実でしょう。
そもそもほとんどの視聴者は「川尻って誰?」程度の認識だったと思いますよ。仮に五味だったとしても同様です。「K-1ファイターじゃないんだ」と煽りVで気づかされる程度でしょう。私の周囲でも誰も川尻のプロフィールやダイナマイトの遺恨(?)を知っている人はいませんでした。「総合の人だっけ?」っていう同い年がいたくらいです。
試合後は「なんかへっぴり腰じゃなかった?」という感想を受け取りました。そんなもんです。
むしろ、クラウスが負けたことのほうを残念がっていたくらいです。ま、蛇足ですけど。

5 4で遺恨で盛り上がっているのは元来の格闘ファンだけで、一般の人を巻き込んではいないと言っているので、私の考えでは「国内での盛り上げを放棄」していることにはならないのです。
付け加えれば、例えば韓国でK-1人気が出た(収益になる)と判断すれば、やる気がなくてもホンマンを担ぐし、秋山も「凱旋」などとうたって使う。
それはビジネスとして判断すればそうなっちゃうでしょう。
とにかく、韓国のムーブメントも結果的にはコアなファンを残したものの、これから少なくとも5年は欧州です。オランダの単独開催で2万人集めたショータイムの例を持ち出すまでもなく、K-1が持ち込んだ潮流は欧州各地で花開こうとしています。ドイツでもボクシングが盛んだそうです。トルコではグーカン・サキが1800万人の視聴者を獲得し、日本以上の視聴率を昨年のK-1WGPでは記録しているそうです。ハンガリー、ポーランドでも頻繁にK-1ルールの興行が開催され、数千人規模の体育館が埋まっている現状。あとは、これをビジネスに生かさなくてはならないと、考えている人はいると思いますよ。
今後マーケットとして、中心になる(かもしれない)欧州のファンが嫌がるような演出を「あえて」やっていく必要はない。そう言っているだけです。出場選手についても、日本では人気がでないタイプの選手でも、海外で人を集められる選手は取り込んでいく必要があると思います。
それを迎合というなら、迎合で結構じゃないですか。

そのためのジャマになるのは・・・・と話は無限に続けられるのですが、長いのでこの辺で。

ま、上記のようなことをすべて成り立たせるのは難しく、状況は刻々と変化しているものですから、現時点での所感としての回答になります。


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by the_kakato_otoshi | 2009-07-22 16:38 | K-1

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