2009年 K-1 WGP 総括 ~ファイナル8へ進めなかった選手編~
ダイナマイっの発表があったそうですね。西島vsセフォーだって。へー。そうなんだ。


ま、いいや。昨日の続き。



2009年 K-1 WGP 総括 ~ファイナル8へ進めなかった選手編~


ピーター・アーツ(オランダ):3勝1敗:7点

10年ぶりにドージョー・チャクリキに戻り、喧嘩別れしたかつての師匠に頭を下げ、若いファイター同じようにハードなトレーニングをして、全盛期のような肉体を取り戻した「伝説」。開幕戦ではアリスターのパワーの前に敗れてしまったが、若手トップファイターに勝利し、まだまだ自分が戦えることを証明してみせた。オランダの悪童と呼ばれた男もついに39歳になり、来年のグランプリの時期には40歳になる。「来年こそはベスト8に入れるように頑張りたい。新しいスタートだ」と、驚くべきことにその闘争本能は微塵も衰えていない。アリスターや、シュルトとは別の意味で彼もまた人智を超えた怪物である。K-1に彼がいるのではない。ピーター・アーツが立っている場所が、すなわちK-1のリングである。


グーカン・サキ(トルコ):1勝3敗:5点

怪我に悩まされ、思うようなシーズンにならなかった。茶坊主のような風貌だが、スピードは一級品。ピーター・アーツ戦で見せた鋭いローキックとパンチは、マニアを唸らせた。背が低いのがもったいない。母国トルコでの人気は高く、It's Showtimeのサイモン・ルッツが触手を伸ばしたが、それがきっかけで所属するゴールデングローリーとルッツの仲が悪くなってしまった。今年は負けてしまったものの、8年前に一緒に写真を撮り、ずっと部屋に飾っていたピーター・アーツと戦った。目下の目標は、ベスト8と復帰と、意欲を燃やす京太郎へのリベンジだろう。良く目がクリクリしていてイケメンと言えなくもない。


ザビット・サメドフ(ベラルーシ):3勝1敗:5点

もともと70キロ台の体格だったが、どうしてもK-1に参加したくて時間をかけて増量した。何度か挑戦を跳ね返されたが、今年ついに待望のグランプリ開幕戦出場権を得る。しかし、波に乗ったバダ・ハリの前に、一発KOされてしまった。実力的には欧州で高い評価を受けているだけに、相手があまりにも悪かった。気の強い彼のことだから、また一から挑戦してくれることだろう。減量してMAXに出場するのもありかもしれないが。


ダニエル・ギタ(ルーマニア):5勝1敗:7点

東欧で連勝していたころから、「影の実力者」として海外キックファンから参戦を熱望されていたが、2009年満を持してK-1デビュー。世界最終予選では2流の相手ばかりだったが、圧倒的な風格をもって全試合1RKOで勝ちあがり、魔裟斗や谷川EPを驚かせる。開幕戦では最凶シュルトに善戦し、最後まで諦めない姿もファンの好感を呼んだ。スピードはそれほどでもないが、強いローキックと折れない心は今後の戦線で有利になることだろう。元ルーマニア大統領のSPだったというミステリアスな背景も、カルト的な人気の拍車をかけるかもしれない。来期のベスト8進出に期待がかかる。


京太郎(日本):3勝2敗:7点

第2代ヘビー級王者。3月のヘビー級王者決定Tで優勝候補のマヌーフ&サキを下し、大番狂わせを巻き起こした。武蔵引退、藤本&澤屋敷が行方不明の状態で、日本人唯一のヘビー級ファイターへの期待は大きいが、活舌が悪いのは直したほうがよいかもしれない。カウンターの達人であり、ヤン・ソウクップとメルヴィン・マヌーフを必殺のタイミングでマットに沈めている。ちなみに、改名が多く、強太郎レンジャーだったころがもはや遠い昔のことのよう。苗字は藤本。祐介と被るので、除いたらしい。


グラウベ・フェイトーザ(ブラジル):1戦1勝:5点

残心」の十字切りで多くのファンを生み出した極真の怪物。2007年にはシュルトを最も追い込んだ選手とされたが、近2年はベスト8進出を阻まれている。でも、はっきり言って、テイシェイラより全然強い。3月には澤屋敷を完全KOし、健在を見せ付けるが、開幕戦ではエロジマンの前に敗れてしまった。衰えというより、周囲のレベルが上がったのかもしれない。2010年はラストチャンスになるだろう。繰り返しになるが、テイシェイラより強い。個性的なファイターだけに、もう一花咲かせてほしい。


武蔵(日本):0勝1敗:2点

よくわからない引退劇。開幕戦メンバー発表直前に記者会見し、出場をマスコミの前で直訴。これが聞き入れられた形になり、おかげさまでルーマニアのファンが投票したカタリン・モロサヌが出場できなかった。対戦相手はジェロム・レ・バンナとなったが、16名中今の実力的に「低いほうから2名」ともいわれたマッチメイクは大いに疑問を残した。武蔵流を捨て、ヤケクソ気味の殴り合いに番長を誘う。結果は、ダウンを奪われての判定負けとなり、異国でのグランプリ引退試合となった。感動した方もいたようだが、こういう試合はファイナル16ではなく、ワンマッチで好きなだけやってもらいたい


メルヴィン・マヌーフ(オランダ):2勝2敗:7点

ヘビー級に参戦するファイターの中では、一際小さい。しかしながら、高い身体能力とメンタル、そして回転力でKOの山を築くマイクスジムのボス。勝つときも1R、負けるときも1R。K-1もMMAも高いレベルの試合をこなすスーパーファイターである。試合内容、発言などで常に客を意識しており、それゆえに世界最終予選にもエントリーされたが、そのときの谷川氏の言葉は「だってスロウィンスキーあたりがいてもパッとしないでしょ」。一度はMMAから身を引く決断をしたが、DREAMの要請で何度か総合の試合も行っている。もしK-1に85キロ級ができれば、いきなり優勝候補と言われているが、果たして彼が現役の時代に実現するかどうか。


シング・心・ジャディブ(インド):4勝1敗:6点

190センチを超えるアジア人らしからぬ肉体を用いて、韓国で行われた予選を突破し、開幕戦の出場権を手にする。全くのノーマークだったが、テイシェイラを相手に実質勝っていた。それまでの戦績では、KO率が少なく、手数の割にパワーがない印象だった。それを、上原戦では克服し、驚異的な膝とラッシュを身につけ「倒せる」ファイターに変貌していた。今後が楽しみな選手。ちなみに、インド人だが、完全な日本育ちで日本語しか話せない。しかしインタビューではその日本語すらほとんど口にしない。非常に無口な男である。全然関係ないが、もし地上波で放送されるようなことがあれば「インドの巨象」になるような気がするんだけど、どうだろう? フジテレビさん。


ヘスディ・カラケス(エジプト):0勝1敗:6点

Gergesで「カラケス」と読むのは、一体どういうわけであろうか? 3月の横浜大会で、ハリッド“ディ・ファウスト”の欠場を受け、急遽2日前のオファーでシュルトと対戦することになったエジプト人ファイター。チャクリキでピーター・アーツとスパーリングをしながらメキメキと頭角を現しており、シュルト相手にKOされず粘りきったかと思えば、ルスラン・カラエフを塩漬けにして料理するなど、奥の深い戦いをしている。チャクリキらしくズイズイ前に出るファイトスタイル。どれだけ傷ついてもハートが折れなかったシュルト戦では、久々に「チャクリキに痛いという感情はない」というフレーズを思い出させた。来年からはIt's Showtimeにも参戦し、いよいよ世界への船旅に出る。


タイロン・スポーン(スリナム):2勝1敗:5点

タレ目がチャームポイントの、「スリナムの神童」。70キロ階級から徐々に増量し、ついにヘビー級のリングへの挑戦が始まった。母国オランダのスーパーミドル級~クルーザー級では向かうところ敵なし。80戦以上して、未だ4敗という驚異的な戦績を持っている。K-1初参戦の横浜では、グーカン・サキに逆転KO負けを食らうなど、洗礼を浴びているが、その後ホーストに師事し、12月には京太郎を完封。苦難の2009年を思い、男泣きに泣いた。その後、ヘビー級戦線での覇権を口にし、タイトルへ意欲を見せている。ナチュラルで100キロを超える選手たちが支配するこのK-1に、テクニックで殴りこみをかける


金泰泳(日本):3勝1敗:5点

K-1創成期に、ミドル級で大活躍したレジェンドの一人。30代後半になって現役復帰し、総合格闘技でも本職の田村潔司を倒して結果を残した格闘技の天才である。今年アジアGPにエントリーし、若い選手を打ち破っての決勝進出を果たす。開幕戦ではスーパーファイトでカタリン・モロサヌの反則によって勝利。「100キロ以下ならいけると思う」と、ベルト挑戦への意欲を口にした39歳。その闘争心は衰えることがないのか。11月にはマグナム酒井にも勝ってみせた。


セルゲイ・ラシェンコ(ウクライナ):4勝2敗:6点

強靭な上半身とガラスの足を持つ、アンバランスなパワーファイターアルトゥール・キシェンコと同じジムで練習しており、ナチュラルすぎるボディはオランダ系のトレーニングで作られた選手と一線を画している。欧州予選で準優勝、世界最終予選でも準優勝と、後一歩が届かなかった。全くの無名選手だったが、ムエタイのトーナメントで優勝した後、車で数百キロ移動し、1時間弱の仮眠だけで欧州予選に出場したという仰天エピソードはK-1ファンに衝撃を与えた。東欧、おそるべし


カタリン・モロサヌ(ルーマニア):0勝1敗:2点

海外では「親しか愛せない容貌」などと言われているらしい。2008年はまだブルファイターだったが、最近テクニックを覚えてきており、特に強烈なローキックを打つ。ファン投票ではルーマニア人の後押しを受け、得票を伸ばした。しかし、実績を考慮された武蔵にその権利を掠め取られている。鬱憤を晴らすべくスーパーファイトで金と対戦したが、ゴング後に相手をKOして反則負け。2010年は仕切りなおしの年になる。


セルゲイ・ハリトーノフ(ロシア):0勝1敗:3点

PRIDEなどで活躍していたロシアの現役軍人ファイター。所属ジムであるゴールデングローリーの後押しもあって、決勝戦のリザーブファイト2でデビュー。K-1初戦がコンプリートファイターのギタになってしまったのが不幸だったが、持ち前の我慢強さでギタのローを3Rまで堪えてみせた。あまりに我慢しすぎたためか、リングから自力で降りられないほどのダメージを受けてしまった。アッパーやボディでギタを追い込むシーンもあり、継続参戦が実現すれば面白い存在になるかもしれない。


パベル・ズラフリオフ(ウクライナ):1勝0敗:6点

あまり露出がないので点数のつけようがないが、アジアGPのスーパーファイトでグーカン・サキに勝った。ムエタイのみならず、プロボクシングも並行して試合に出ている。出入りがあり、スピード感がある試合が得意で、ウクライナのヘビー級ではナンバーワンの活躍を見せている。95キロ前後のため、ヘビー級戦線にも絡むことができそうだ。オランダのトップレベルとの対戦が期待できる選手。


ハリッド”ディ・ファウスト”(ドイツ):0勝0敗:0点

ドタキャンセレブの名を欲しいままにする気まぐれ王。今年も2回やってくれた。ビザの問題、インフルエンザ、怪我など、あらゆる手段を使ってドタキャンをする。もうオファーしないほうがよいのではないか。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

選手編は終了です。次回は、ベストバウト編になります~。

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by the_kakato_otoshi | 2009-12-16 11:24 | K-1

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