2009年 K-1 WGP総括 ~ベストバウト編~
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2009年 K-1 WGP総括 ~ベストバウト編~

えーと、お待たせしました。
ベストバウト編です!

審査基準は、以下のようになります。

「強さを体現しているか」
「革命的であるか」
「キャラクターを生かしているか」
「手に汗を握るか」
「ドラマチックであるか」

どうぞ、私の独断によるベストバウトランキングを御覧下さい!

~~~~~~~~~~~

10位 ○アリスター・オーフレイム×エヴェルトン・テイシェイラ ファイナル

MMAの刺客と、極真世界王者という、まさに「絶対にK-1でしか実現しない」カードがあっさりと抽選で決まってしまうあたりに、Kらしさを感じる。アリスターは前日会見から全くテイシェイラを無視しており、準決勝で当たるはずのバダ・ハリを意識した発言を繰り返していた。そして、試合内容はまさにその通りになってしまった。テンカオから掴んでの膝を顔面に叩き込み、驚愕の失神KO。一年間強豪と競ってきた選手と、なるべく弱い相手を選んできた選手との差が出た。世界王者が、ただの「やられ役」になってしまった極真の逆襲はあるのか。

9位 レミー・ボンヤスキー×セーム・シュルト○  ファイナル

準決勝で実現した3タイムス王者決戦。出会い頭に、レミー・ボンヤスキーの変則左フックがシュルトの顔面を捉え、尻餅をついて絶対王者がダウン。その後は、レミーが畳み掛けるも、シュルトは落ち着いて立て直し、ボディ狙いでダウンを奪う。「退屈な王者」と「ディフェンシブな王者」の対戦が、このようなダウンの奪い合いになるとは誰が予想しただろうか? これがワンマッチであれば、こうはならなかっただろう。WGPの栄冠を前に闘争本能をむき出しにした王者の必死に、世界は酔った。

8位 ○レミー・ボンヤスキー×エロール・ジマーマン  ファイナル

準々決勝。レミー・ボンヤスキーは「イージーな相手」としてエロジマンを選んだが、苦戦。ファーストラウンドにカウンターの右ストレートでダウンを奪い、そのリードをもって逃げ切る形になったが、エロジマンの力強いキックと大振りのフックがレミーのダメージとして蓄積されてしまった。スピードとパワーがベストミックスされた名勝負の一つに数えられるだろう。

7位 ○ピーター・アーツ×エロール・ジマーマン 横浜大会

39歳。ピーター・アーツはこの年になって、肉体改造と環境の変化を選択。鋼の肉体を取り戻した“伝説”が売り出し中のパワーファイター、エロール・ジマーマンに挑んだ一戦。もともと、バダ・ハリvsエロジマンが組まれていたが、バダが2週間前にこの試合をキャンセル。アーツが再びK-1を救うために立ち上がった。試合内容もさることながら、16歳も若い選手を相手に一切の手を抜かず、いつもは若手を応援している傾向にある谷川氏も「今日だけはピーターに頑張れと言いたい」と語った。世の不惑を間近に迎えたお父さんがた、あなたは大学を出たばかりの歳の生意気な若造と、命を燃やして激しく殴り合えますか?ところで、熱狂的なアーツファンである離婚直後の藤原紀香と、試合後に抱擁して喜び合ったなどのエピソードも“レジェンド”ならではだった。

6位 ○バダ・ハリ×ルスラン・カラエフ  ファイナル

「何かが起こる」マッチメイク。第3弾。ファイナルの準々決勝で再び邂逅した爆弾小僧たちが、拳で互いの存在を確認しあった試合。ルスランも、バダ・ハリも、「短期決戦」という目的は同じであったため、30秒強で試合は終わるが、その濃密な内容には恐れ入るしかない。ルスランのフックも、一発当たれば勝敗をひっくり返す威力があっただろう。したり顔で「技術のない試合」と批判する格闘技マニアもいるが、これは「勝つための戦術」を突き詰めた上での短期決戦であったことを理解できない愚者の弁であろう。

5位 ○レミー・ボンヤスキー×アリスター・オーフレイム 横浜大会

バダ・ハリを年末のイベントで倒し、旧PRIDEヲタに再び火をつけてしまった(苦笑)アリスターと、2008年王者レミー・ボンヤスキーが激突した一大決戦。この試合の三日前、レミーは膝を捻っており、ほとんど蹴りが出なかったが、それでも3Rに放った一発のパンチで勝利を収めた。アリスターは投げを多用し、ダーティなファイトスタイルの印象を与えたが、体幹の強さは話題になった。前日記者会見で「私はアンチドーピング」とレミーが挑発し、アリスターがレミーにオスカー像を渡した上で「オランダはドラッグに慣用な国だ」と問題発言をするなど、「ブラックな」やりとりに外国人記者が沸いた

4位 ピーター・アーツ×アリスター・オーフレイム○ 韓国大会

史上最強の外敵」としてついにK-1の象徴であるピーター・アーツと戦うことになったアリスター。アーツは王座復帰に向けての通過点と考えていたようだが、予想以上にアリスターが強く、何度も顔面やボディにいい攻撃をもらってしまったアーツが判定で敗れる波乱。K-1ファンを騒然とさせた。アリスターに対し、拒否反応と歓迎の声とが綯交ぜになり、この外敵を中心にワールドグランプリは回っていくことになる。この試合の衝撃度は、今年のハイライトの一つだった。

3位 ○セーム・シュルト×バダ・ハリ ファイナル

バダ・ハリがルスランとアリスターを破って決勝に進出。ファンとフジテレビの期待は若き暴れん坊の双肩にかかっていた。対するシュルトもほぼ無傷での決勝進出。レミーにダウンを奪われた影響だけが問題だった。ゴング直後からラッシュをかけるバダ・ハリにタジタジのシュルト。だが、あと5センチ届かない。シュルトはボディへの蹴りと、一撃必殺130キロの巨体から繰り出される殺人ジャブで逆襲。バダから3度のダウンを奪って、5月の借りを返した。「殺るか殺られるか」を体現したバダ・ハリとシュルトのライバルストーリーは、来年も続く

2位 ○バダ・ハリ×セーム・シュルト It’s Showtimeアムステルダム

K-1主催ではないが、フジテレビK-1プログラムで放送されたため、入れることにした。オランダのファン2万人が大いに沸いた試合。悪童バダ・ハリが難攻不落と思われたシュルトから2度のダウンを奪ってKO勝利を収めた。このアップセットで、バダ・ハリの株は急上昇し、一躍2009年の主役に再び躍り出る。K-1グランプリ制覇、そしてアリスター・オーフレイムへのリベンジという二つの宿題が課せられた瞬間だった。

1位 ○バダ・ハリ×アリスター・オーフレイム ファイナル

打って打たれての名勝負もあるが、試合前の緊張感と、試合後の開放感がこれほどまでに見事にハマった試合は過去にもないだろう。2002年のホーストvsサップ以来の緊張感と言っても過言ではない。試合前の二人の表情は、集中を通り越していた。その視線の交わるライン上に迂闊に入ろうものなら、並の人間であれば焼け死んでしまうだろう。堅いアリスターの亀ガードを崩しにかかる“悪魔王子”と、近づいてきた瞬間のカウンターを守りながら狙う“最強の外敵”の醸しだしたナーバスな空間は自身の心音すら容易に聞こえんがばかりだった。バダ・ハリがストレートでアリスターからダウンを奪い、そこから速攻に転じる。最後はアリスターがぶっ飛ばされ、ポストにより掛かるような形で2度目のダウン。一年越しのリベンジ劇ファンのカタルシスもまた爆発した。1年かかった大河ドラマ的名勝負。ここに完結。私はこの試合を、WGPシリーズのベストバウトにしたい。


~~~~~~~~~~~

以上になります。

アリスターとバダ・ハリが盛り上げた、今年のK-1。
第2の黄金時代の開幕という声もあるが、必要なのは、現在中心になっているバダ・ハリのライバルでしょう。アリスターはいつまでK-1をやるかわからないし、シュルトはすでに36歳。レミーも全盛期はあと2年ほどと思われます。数年後にバダ・ハリを止められる選手がいまのところいないのです。

ルスラン・カラエフやエロール・ジマーマン、それからタイロン・スポーンなどがあのレベルまで達してくれるかどうか・・・・・・ですね。
魔裟斗は雑誌へのコメントで、第1の黄金時代(90年代)を評して「当時はバダ・ハリが3、4人いたようなもの。面白いに決まっている」と分析しており、2010年代はライバルの必要性を示唆しています。

しかし、先に挙げた選手以外にも、ダニエル・ギタやグーカン・サキなど、ポストシュルト、ポストレミーの位置を狙う役者が集まってきており、”シュルト=レミー王朝後”再びK-1が群雄割拠の戦国時代へ突入する可能性は高いと見られます。その王座を統一し、拳へ覇道を収めるエースは、果たしてバダ・ハリなのか。それとも、別の誰かなのか、それともアリスターのような外敵が再び来襲するのか。そして、新・K-1世界戦略の帰結は? 

様々なキーワードを含めつつ、2010年のワールドグランプリも要注目です!


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by the_kakato_otoshi | 2009-12-22 18:28 | K-1

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