魔裟斗引退でその後のMAXはどうなる
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<エース引退とライバルの貢献>

MAX永遠のエース、魔裟斗の引退を受けまして。

アンディ・サワーとの試合は、彼のそれまでの生き様に対するご褒美だったのではないか、と思います。
現実に、彼は2008年に優勝した際に現役生活でのエネルギーを使い果たした状態でした。しかし、谷川さんの説得(?)により、引退を1年延ばし、あと2試合だけ行うことになったのです。ある意味で2009年は、「大いなる蛇足」と呼ぶことができます。

サワーは10月にブアカーオ、ペトロシアンと激しい試合を行っており、
コンディションもそこに向けてピークを作っていました。
1月にはファデイル・シャバリ戦も控えており、大みそかの試合はサワーにとっても「大いなる蛇足」だったはずです。
しかも、相手は地元の魔裟斗。引退試合。ジャッジがどうしても、彼寄りの判定になることは明白でした。

サワーは、試合のダメージや他の興行を考慮して、辞退することも可能だったはずです。しかし、それでもこの試合を受けるメリットは十分だったのでしょう。ファイトマネーもそうでしょうし、なにより、魔裟斗というMAXを作った王者の引退試合の相手を務めるというのは、名誉に感じたのかもしれません。
条件が不利であれば、受けないという選択はあったと思います。サワーが特にゴネることもなく、あっさりと試合が決まったことで、Dynamite!!という興行自体の目玉カードが早々に発表でき、かつそれによるチケット販売も早い動きがありました。

もし仮に、このカードがサワー側の辞退で決まっていなければ、MMA側のカード発表は12月以降の動きばかりでしたから、考えるだけで恐ろしいことになっていたでしょう。サワーの貢献の面も見逃せません。

<After era of MASATO>

結果的には7月の川尻戦以降、大みそかにピークを迎える体づくりをしていた魔裟斗が意地を見せましたが、4ラウンド、5ラウンドで目に見えて失速した点を見ても、両者の実力は非常に拮抗していました。

客観的に考えて、すでに30を超えた魔裟斗ですから、これ以上強くなることはないと思いますし、サワーよりも強いペトロシアンが出てきた以上、グローブを置くのはベストなタイミングだったと思います。本人ももう無理と言ってますし。

魔裟斗が作り上げたMAXを目指し、世界中の適正体重キックボクサーが日本に集まりました。

アンディ・サワーが、アルバート・クラウスが、ブアカーオ・ポー.プラムックが、ジョルジオ・ペトロシアンが、アルトゥール・キシェンコが観れるのも、すべては魔裟斗と、そして彼を後押しした石井館長、谷川EP、他スタッフ、TBS、スポンサーのおかげと。ここは素直に感謝の意を述べたいと思うわけです。

では、今後のMAXはどうなるでしょうか。

それを語るには、まずこの男の試合をお伝えしましょう。
「K-1の60キロと70キロを逆転させる」と宣言した男です。石川直生

しかし、1月4日「Krush」で、イギリス人ファイター、ジョン・デニスにKO負け。こちらも混迷の度合いを深めてきました。

<4部門が有機的にリンクするか>

エース候補が負けてしまいましたが、今年は60キロと70キロ。二つの階級が本格的に並立する年になるのでは、と思います。

と、言うのも、もともとMAXは魔裟斗(と小比類巻)の、魔裟斗(と小比類巻)による、魔裟斗(と小比類巻)のための階級だったからです

魔裟斗が引退した今、MAXが「70キロの男たち」の大会である必要性がそれほどありません。
むしろ、次世代のスターが、どの階級に現れるかによって、どの部門が重要視されるか決まると言ってもよいでしょう。

MAXが持つカードは、4つあります。

70キロ。60キロ(前後)。ワールドユース。K-1甲子園。

です。

70キロはエース魔裟斗が引退したものの、山本優弥や佐藤義洋といった世界レベルの選手も存在します。日菜太という若き本格派も現れました。外国人勢もタレントが豊富で、やはりこの8年間で築き上げてきた「選手層」の厚さは他の部門にはないものがあります。

60キロは、去年大活躍の石川直生がいよいよMAXデビュー・・・・・・と思ったんですが、正月の敗戦は痛い。やはり安定感のあるエースは山本真弘ということになるでしょうが、彼に世界のキックボクシングを背負っていく野心はあるのでしょうか。とにかく、日本国内での団体間の面子争いのような、下らないことはやめて、対世界を見据えていくような選手が増えれば、面白いのですが。

ワールドユース。高校生じゃなくなってしまうHIROYAを中心に、再開していけばいいのに、と思います。主にK-1甲子園OBですね。これからも甲子園からは続々と強豪が出てくると思いますので、うまくフォローアップできるようになりませんでしょうか。

それから、大みそかに株が上昇したK-1甲子園。超高校級・野杁の登場でついにHIROYA中心主義から脱却したこの部門はやはり大きな可能性を秘めたソフトであることは明白です。というか、みんな気がつくの遅すぎ。保守的な格闘ファンのみなさんは、もう少しアンテナを広く張ったほうがいい。

こうして考えれば、
2010年はまだ70キロが中心になるでしょう。60キロには決め手がないし、ワールドユースと甲子園はMAXの主体にはならないからです。

<Future of MAX>

将来的にワールドユースと甲子園が選手育成と発掘の面で機能を果たし、続々とMAXで活躍できる選手を送り込めれば、恒久的な循環システムが構築できるのではないでしょうか。

その中で、60キロで活躍する選手も出てくるでしょうし、70キロで活躍できる選手、またヘビー級にいける選手も出てくるかもしれません。

魔裟斗という突然変異種に頼った、突発的で単発的なイベントであるはずだったMAXが、8年の期間を経て、メインエンジンを失った状態でも自走できるようになるかどうかは、今10代の選手たちが数年後、はたしてMAXで通用するのかどうか……世界のファイターと戦えるようになるのかどうかで、決まると思います。

分かりやすいたとえ話をすると、今のHIROYAや才賀紀左衛門が、渡辺和久やチョン・ジェヒに勝てるかどうか。野杁君が70キロに上げた時に、佐藤嘉洋やアルトゥール・キシェンコとどれだけ戦えるかってことです。

そういう意味で、やはり今年もK-1甲子園に注目したいですよね。

<そして>

アメリカのMMAブームもかなり終息に近づいているとの見方もありますし(UFCが積極的に海外市場を開拓していることからもそれは言えるかと)、
近い将来今の格闘技のカタチ「MMA=アメリカ」「K-1=日本、欧州」は崩れていくことになると思います。

MAXは魔裟斗時代にはできなかった海外開催も考えているようなので、
「日本人ファイター」以外のスターも必要になるでしょう。現在のところ、ブアカーオ、ペトロシアン、サワーという知名度の高い選手が出場すれば、オランダなどでは人が入ることは間違いなく、これから先、どういう形態で興行が成り立っていくのか、難しくも面白い局面に入るでしょう。

たとえば、オランダのアムステルダムアリーナで、甲子園OBとキシェンコがMAXの決勝戦を戦っていたりするようなスケールで、K-1が楽しめるようになれば・・・と将来像を考えたりします。


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by the_kakato_otoshi | 2010-01-05 07:32 | K-1

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