”不惑目前のレジェンド”ピーター・アーツ
vs
”生まれ変わった怪人”エヴェルトン・テイシェイラ
いよいよ「レジェンド」アーツの挑戦もあと僅かでしょう。実力的には昨年アリスターに乗り越えられ、今年は京太郎にKO負け。肘の怪我があったとのことですが、それでもリングに上がったのはK-1への愛着もさることながら「京太郎程度には勝てるだろう」と甘く観ていた面もあると思います。カラエフ、スポーンに連敗していた二代目K-1ヘビー級王者。その実力を未誤っていたことは明白です。
この敗戦を取り戻すためには、是非とも開幕戦で若手を潰さなくてはなりません。今回の相手はテイシェイラ。極真王者です。
アーツ本人も言うように、テイシェイラはフィジカルが強い。しかし、テクニックに難ありとこの3タイムス王者は見ているようでコンビネーションを駆使すれば勝てると宣言しています。
アーツは年を重ねてよりクレバーなファイターになってきていますから、オランダ流のテクニックでテイシェイラを戦略的に倒す算段でしょう。京太郎戦の失敗を繰り返さないためにも、100%の準備をして上がってくるに相違ありません。
テイシェイラは昨年のベスト8にて、アリスターの膝蹴りで失神した試合が記憶に新しい。
一番自信があるはずだったパワーで完敗したことで、極真世界王者の肩書きはK-1では通用しないと宣言してしまったようなものでした。
しかし、勝つまで戦うのが極真流。捲土重来を期してオランダはメジロジムで武者修業してきました。前哨戦として戦ったオセアニア大会のワンマッチではアレックス・ロバーツを1RKOで下し見事に復活。いよいよレジェンドと激突です。
偶然にも昨年、アリスターに倒された二人の英雄が開幕戦で見えます。
どちらが捲土重来を果たし、アリスターへリベンジの権利を掴むのか。3分3ラウンドにこの1年間を詰め込みます。
"史上初の5タイム王者へ"セーム・シュルト(オランダ)
vs
”ストリート魂斗羅”ヘスディ・カラケス(エジプト)
セーム・シュルトの開幕戦は常に厳しい相手が用意されます。ベスト8に残れるであろう対戦相手と毎年戦い、そのほとんどに勝利を収めているのです。そのあまりの強さに2008年には開幕戦で負けた後リザーバーにすら名を連ねることができませんでした。
3強、4強などと言われている時代ですが、「終わってみれば1強」そんなグランプリが続いています。
懲りない主催者は今年もシュルトの開幕戦に強力な相手を連れてきました。その名もヘスディ・カラケス。エジプト国籍のオランダ在住ファイターです。最近の日本のK-1ファイターは爽やかなルックスの選手が増えてきましたが、このカラケスはそういった風潮とは一切関係のないいわゆる「ワル上がり」の外見です。
あのワルで有名なバダ・ハリを最初に管理・トレーニングしていたハーリック会長ですら愛弟子カラケスを称して「もともとの下地は【喧嘩】だ。ワルさ加減を比べるならヘスディが上」と言うほどの逸材(!)。
確かに今セーム・シュルトとカラケスの力量差、実績は比べ物にならないほど違います。
しかし、今回非常にハードルが高いながらもカラケスが掴んだチャンス。これをモノにしてこそ道が拓けるというものです。
シュルトの弱点はラッシュで、特に開始直後のリズムが出来上がっていない状況での相手の攻撃であっさりダウンすることがたびたびあります。これは昨年の準決勝、レミー戦でもありました。身長2Mをもつ大巨人のカラケスであれば、スタートダッシュでシュルトの圧力に圧されず戦うことは可能だと思われます。
後はチャクリキ魂とハーリック会長の作戦でどこまで互角に戦えるか。
長期戦はシュルト有利なので、カラケスは早い段階でリードを奪うことが肝要です。
勝敗の分かれ目は1ラウンド開始1分までに来るでしょう。
http://twitter.com/Ebi_Knight←ツイッター
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