過去において宇野や山本KIDがMMAで戦ったりもしている実績がありますし、
参戦そのもので驚くことはありません。
ただちょっと気になることがあるので、
そのことについて書かせてください。
宇野やKIDがMAXで戦っていた頃はまだK-1がHERO'Sを立ち上げる前でしたから、
その意義はあったと思います。
しかし、今DREAMやSRCという舞台があるにも関わらず
わざわざMAXの決勝戦で石井慧が目玉の一人として参加することに違和感を覚える方は少なくないと思います。
DREAMの地上波中継はもはや年に1回で、しかもボクシングと抱き合わせのうえ2時間の枠を得られません。完全にテレビコンテンツとしては「失格」の烙印を押されたも同然です。
しかも、最高視聴率は石井vsミノワマン。
マッチメイクというよりも石井の個人的な知名度のなせる技でしょう。
石井には可能性があるとFEGが判断するには十分な材料です。
対してMAXはどうか。7月の63キロ以下級Tの視聴率的な失敗は目に余るものがありました。今後63キロが残っていくかどうかは瀬戸際だと思います。
今回はMAXの本家70キロの世界大会。日本からは2名参加。絶対王者ペトロシアンやアピール上手なザンビディスやドラゴも出場しますしメンバー的には面白い大会になりそうです。
とはいえ、日本人エースの不在やスポーツコンテンツの視聴率後退傾向などを考えれば決してそれだけでいいと言える状況ではありません。マス戦略として、放送枠を持っているK-1と知名度の高い石井のmixの実現は「出来る限りのことをした」と主催者側は言えるのでしょう。
とはいえK-1ルールの中量級が好きなMAXファンにとって今回の決定は
単に「石井に放送時間を奪われる」だけの話です。
塩分の濃い石井の未完成なMMAをダラダラと地上波で垂れ流される苦痛たるや、想像もつきません。
つまり、もともとMAXに興味を持って観る側にとってメリットのある話では一切ないのです。
仮にこれがブアカーオとK-1ルールで石井が戦うのであれば、話は別ですが……
TBSからのプレッシャーだったり、収益に関するメリットがあってこのような決定と発表がなされたのだと思いますが、もともとMAXに興味を持ってチケットを買った客に対して、谷川氏の説明は不十分なのではないかと思われます。
谷川氏は「K-1 MAX対石井がテーマ」などと言って盛り上げようとしているようですが、
MAXファンに言わせれば「そんなことどーでもいいからトーナメントをしっかりやれよ」となるでしょう。はっきり言ってうんざりしている方が非常に多いのです。
「アンディ・サワーやブアカーオを出場させずに石井慧を出しますよ」
と言って、一体誰が納得するんでしょうか?
台所事情はわかってるし過去にも例のある話だから別にその件に関して文句を言う人もいないんじゃないかと思いますが、十分にファンに対する説明もせずに目先のことばかりを詭弁を弄して言い訳する姿勢では一層自分の首を締めることになるような気がしますね。
石井サイドもMAXの舞台に上がるのであれば、せめてK-1ルールを受け入れるべきでしょう。
あの塩漬けで大変しょっぱい石井の戦いをドリームルールで15分も見せられる視聴者の不利益たるや、大変なものでしょうに。それであればまだ打撃で殴り合いをしていてくれたほうが観ていて少しでもマシな気持ちになれるというものです。
MAXのFINAL16でのアンドリュース・ナカハラが演じた超凡戦を見せられたユーストの視聴者のため息を忘れないうちによく考え直すべきです。
「どっちがより目立つ試合をするかにも注目してほしいと思います」
というのは谷川氏の弁。
MAXが伝えたいものって何?
軽量イケメン同士の闘鶏? それとも元柔道家の未完成な総合格闘術?
いずれも、MAXではないような気がする。
心あるテレビマンさんがもし放送関係者にいるならば、
自演乙選手と佐藤嘉洋選手、そして絶対王者をしっかりと放送の主軸に据えてあげてくださいね。
http://twitter.com/Ebi_Knight←ツイッター
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