K-1 MAX FINAL 感想
いつもは予想大会が先なのですが、今回は総括からやらせてください。
予想大会の結果は今日深夜UP予定です。

<K-1 MAX感想>

マイク・ザンビディスvs長島☆自演乙☆雄一郎

素人目線で言えば、例えばフック。
このスピードが全然違う。
ザンビディスが「びゅっ!」
という感じならば、自演乙は「ぃびゆぅ」。

ファーストコンタクトから「あら〜こりゃダメだ〜」というイメージを持ってしまいました。
とはいえ体格的にはザンビディスのほうが小さい。
2Rからは距離を取って膝やミドルキックを使うようになり、
自演もそう簡単には終わらない印象です。

しかし、3R。仕上げに入ったザンビディスがついに自演の顎を捉えてTKO勝利。
1度目のダウンでは一度はこらえるも、足がふらつき倒れてしまいました。
あのシーン、確かにザンビディスのパンチの威力が凄いのも伝わってきたけど、自演がなんとか立っていようとする表情がとても印象に残りました。

結果論からすれば、実力差があったということかもしれませんが全く歯が立たない相手とも思えない。なぜなら、2Rは自演が遠距離攻撃で利を取っていましたからね。
もう一度ガンバッテ欲しいと思います。

アルバート・クラウスvsジョルジオ・ペトロシアン

クラウスのパンチが当たらない。
一緒に観戦した私の友人曰く「なんか首がくっと曲がってパンチが逸れてる」とのこと。

これぞまさに「首の皮一枚」という奴なの?

プロ野球選手がわずか5センチを投げ分けるという話を聞いたことがありますが……
まさに5センチの移動でジャストミートを防いでいる……のでしょうか?

後半クラウスが反撃を始めたときは盛り上がりましたね。

でも終わってみればペトロシアンの恐ろしさが際立った試合。

ドラゴvsモハメド・カマル

ドラゴがとても集中しているのがよくわかった試合。
スファンを沈めたフックでカマルからダウンを奪ったシーンはこの大会の数少ない豪快な場面でしたね〜。
カマルはインパクトを残せず敗退。ドラゴは役者だなぁ。
でもあの坊ちゃん刈りはよくないわ。

佐藤嘉洋vsミハウ・グロゴフスキー

ローキックでコツコツ。
これが佐藤名人のコツコツ内股ロー!!

これ、実際効果的でやっぱりパンチの威力はグロゴフスキーのほうがあるとおもうんですよ。
でもだんだん力がなくなってきて、最後はきっちり判定勝利。
クリーンヒットももらわず、コツコツと。。。
でもこの作戦だとKOできないからなぁ〜。3Rでは。

準決勝 ザンビディスvsペトロシアン

ペトロシアンはこの試合中にネックになっている左の拳の怪我が再発。
やっぱりくせになっていて連戦には向かないファイターになってしまっているようです。
それでもそれを見せないようにうまく戦って、ザンビディスのパンチを避ける避ける……
と思っていたら危ないスリップが。
最後はザンビディスが最後の力で襲いかかるもなんとかペトロシアンはすべてを交わし続けました。

ザンビディスはやっぱりいい選手。

そして、絶対無敵のペトロシアンが苦手とするタイプが判明した試合でした。
非常に意義のある戦いだったと思います。

準決勝 ドラゴvs佐藤嘉洋

個人的にこの試合には注目していました。
去年のFINAL16で佐藤が敗れたことはK-1にとっても予想外のことでしたからね。
かわりに山本優弥がMAXの日本人枠を救ってくれたんですけど、
今回はもう自演乙もいないし、佐藤しかいない状況。

絶対に心の折れないドラゴと、たまに心の折れる佐藤の比較は単純にはできません。
でも、精神力と体力ではドラゴが上だと思います。
佐藤は身長と技術で上回ってますが、果たしてどうなるか……

と、思っていたら佐藤ペースで試合は続き、効果的な膝がドラゴの左脇に何度も突き刺さりました。
3Rで反撃を食らいますが、
この試合の佐藤は鬼神が乗り移っていた。クリーンヒットのパンチを何度受けてもグラリともせず、膝膝ローロー、膝ローロー。

ここで逆転されたら小比類巻と変わらんぞと思ってみていましたが、
佐藤はやはりやってくれましたね。

決勝 ペトロシアンvs佐藤嘉洋

左拳の怪我で利き手が使えないペトロシアンと右足が動かない佐藤嘉洋。

佐藤は結果ボクシングで勝負するしかなくなったのですが、左拳が使えなくてもペトロシアンは上手い。なんか右のフックだけで試合を組み立てている感じで、まぁキックが出せるだけ有利だったのかもしれませんが、1R終わった段階では「佐藤もこれまでかー」という印象でした。

3Rは手負いにも関わらずペトロシアンがせめてKOでフィニッシュしようとばかりに猛攻。魔裟斗も「守れば勝ちなのに倒しに行っている」と語っていた通り、ペトロシアンの意識の高さには王者としての風格だけでなく戦い方もさらに進化させていこうとしている意志を感じ取ることができました。

勝利は大差でイタリアの伊達男の頭上に輝いたわけのはみなさんご存知のとおりです。
佐藤も本当に素晴らしい戦いを見せてくれた思います。
ファンとしては満足の行く大会を堪能できました。
良い大会だったと思います。
このパッケージでは。


ですが、大きな番狂わせもなく、ダウンシーンもなく、随所随所に盛り上がる場面があったものの淡々とトーナメントが進んでいってしまったのは残念です。


ジョルジオ・ペトロシアンという新しいタレントが出てきたにも関わらず、
大きな盛り上がりを欠いてしまったのはどうしてでしょうか?

いろいろ原因があると思いますが、
私はひとつだけ素直な感想を提示したい。

レベルが下がった。

と、思いました。

レベルってのは競技面。

私はサワーやブアカーオがいなくても他に優秀な選手がいれば問題ないと思っていました。
しかし、それは間違いだったようです。

カマル、グロガフスキー、自演乙という3人のニューカマーは、
やはりFINAL8では十分な選手ではなかったのではないか。。。。。
「スピードのMAX」ということでそもそも70キロは始まったはずなのですが、
この3人に関して言えばヘビー級のカラエフ、サキ、バダ・ハリあたりと比べれば非常に遅い。

佐藤やドラゴも遅いといえば遅いんですけど、佐藤には身長と「日本人」という武器があり、ドラゴには折れない心と魅せる技がある。スピードのなさをある程度補える要素はあるんですが、新戦力3人にはそれがなかった。K-1MAXのレベルに追いついていない選手だったと言ってしまえばそれまでなんですが、素直にそう思ってしまったのは事実です。

アンディ・サワーのラッシュを見た後で、カマルのラッシュを見ても凄く感じないでしょ?
「ラッシュ」と言いたいならせめてザンビディスくらいは魅せないとテレビコンテンツとしては難しいような気がしますね。◯◯選手の蹴りが凄い……と言っても、じゃあ若き日のブアカーオと比べたらどうなのよ? って思いません? 
「うわーすげー」って思えない選手が大量に出場しても意味ないんですよ。自演乙選手のようにそれをキャラクターや自己プロデュースでカバーできるような選手は別ですけど。

ファンの中には盛り上がりに欠いた大会をペトロシアンに責任転嫁する馬鹿もいるかもしれませんが、
ペトロシアンに匹敵する選手を(いるのに)出していない主催者が最大の問題でしょう。
マンネリ解消を目的として選手を無理に入れ替え、結果的に競技レベルをがっつりと下げてしまった。主催者による「神の見えざる手」が裏目に出てしまいました。

選手個人ではなくプロデュースの失敗だと思っております。石井参戦の迷走ぶりもまさにバタバタの典型で、しまいにゃ選手に「髪型を馬鹿にされたから年末は出ない」と言われる始末。

最近は格闘技関連で「新鮮さ」とか「キャラ」とか「ストーリー」とかその辺が話題になりますが、結局「世界選手権」としての本質を見失ってしまったがゆえに「絵に迫力がなくなった」ことがテレビコンテンツとして致命的なエラーです。
1流半のキックボクサーの背比べではなく、世界最強の70キロ決定戦なんだという緊迫感をなんとか取り戻さなければならないと感じます。
MAXというより、It's showtimeを見ているような気にすらなってしまったのは残念な限りです。

とはいえ、
ペトロシアン、ザンビディス、クラウス、佐藤嘉洋の4名についてはやはりさすがだし、ドラゴもそれなりに魅力を発揮してくれたんじゃないかと思っています。実質ベスト4からが本当のMAXだったような感じです。特に準決勝〜決勝の3試合はいい試合ばかりだったと思います。



http://twitter.com/Ebi_Knight←ツイッター

人気ブログランキングに1票

K-1歴代大会のDVDを購入する

【音声ブログ】かかとおとしポッドキャスト公開中

にほんブログ村 格闘技ブログへ
[PR]
by the_kakato_otoshi | 2010-11-09 15:04 | K-1

「K-1」についての情報・コラム。ツイッターはEbi_Knight。ご連絡はkorgradiasアットマークmail.goo.ne.jp
by the_kakato_otoshi
プロフィールを見る
画像一覧
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
検索
最新の記事
さらばゴールデンボーイ? バ..
at 2011-09-29 23:48
番狂わせあり、名勝負あり、7..
at 2011-09-25 21:58
ショータイム70kgトーナメ..
at 2011-09-25 17:10
ほほ笑みの国
at 2011-08-21 23:51
明日からちょっと
at 2011-08-19 22:49
アクセス
ファン
ブログジャンル
画像一覧