K-1 WGP 個人採点
みなさん、熱いコメントありがとう!
全部読んで頷いたり、首をかしげたりしています(笑)。

さて、今日は・・・

<K-1 WGP 個人採点>

です。はりきってどーぞー。

エヴェルトン・テイシェイラ 7点

アーツ戦で最後の最後まで決め手を出せなかったためか、ファイトスタイルを改造。
アグレッシブに前に出つつも蹴りを忘れてはいない。
ジマーマンとの打ち合いにも応じる熱い戦いを見せファンタスティックスな仕上がりだった。
来年は極真世界大会2連覇を目指すが、
K-1で覚えた技や極真にはいないレベルの強敵との対戦経験がどう生かされるが楽しみ。

エロール・ジマーマン 4点

ベスト8に残れなかったためか、気合が感じられず。
成長したテイシェイラを攻略しきれなかった。
「ボーンクラッシャー」と言われた爆発力が感じられなかった。
3Rは盛り返していたが……覚醒が遅い。まだ若い。これから。

シング・心・ジャディブ 6点

序盤は押されていたが膝蹴りで流れを変えた。
パンチは下手だし、スピードも遅いがあの天を衝く膝だけはFINAL8レベル。
膝だけでは勝てないのでパンチと後屈の姿勢が改善されればさらに伸びるだろう。
FEGインド進出の切り札!?

セルゲイ・ハリトーノフ 5点

相変わらず重いパンチを持っているが、ジャディブにガードされてしまった。
下からの膝、そしてアッパーをもらってしまった。もう少し見たかったので残念。
年齢的には上積みは見込めないがFINAL16レベルでは良い勝負をするような気がする。
この結果でチームメイトで総合格闘家同士でもあるアリスターとの差が拡がってしまった。
試合が年に1回では厳しい。もう少し経験が必要では?

藤本祐介 3点

試合より長い引退挨拶で準決勝出場選手の疲労回復時間の確保に務めた。

ヘスディ・カラケス 5.5点

今日の相手では一方的な試合になってしまった。
試合後にアリスターに挑戦状を叩きつけたが、
そうでもしないと何をしにきたのかわからないからだろう。

マイティ・モー 4.5点

アーツも40歳だが、モーも40歳。
できることはやった。身体も絞っていたし表情も優れていたので、おそらく仕上がりは悪くなかった。
ハイキックを一発もらって効いてしまったが、
あれがなかったとしてもローキックで倒されていたのは時間の問題だっただろう。

京太郎 6点

いわゆる「対シュルト戦用アーツアタック」を採用。
距離を取りながら戦い、一気に前に出て顔面を狙う作戦だった。
3R判定に散ったものの一定の成果は出ていたと思う。
シュルトを相手にして懐に飛び込む勇気は恐れ入る。未来は明るい。

ダニエル・ギタ 6.5点

レベルの高い戦いを見せてくれたし、ルーマニアではテレビ番組に出演し豊富を語るなどK-1の普及に一役買った。
3Rまででギタの勝ちで良かったのではないかと思うが、ドローでも誤審とまでは言えない。
4Rで失速したが、この侍がルーマニアローカルだけの英雄からK-1の英雄に進化するために必要なことはピーター・アーツが教えてくれたと思う。
まずはスタミナとボクシングが課題か。
今後シュルトとの再戦やアリスターとのマッチアップも観てみたい。

タイロン・スポーン 7点

1Rで掴みかけた勝利がするりと消えてしまった。
体重を105キロまで増やしてきたことでマイナスになった部分はなさそう。
ヘビー級ファイターとしてはこれからが勝負になると思うが、アリスターのフックをなんどかモロに食らっても最後まで立ち続けたそのキックボクサー魂は十分伝わった。
キング・オブ・ザ・リングの称号は伊達ではない。技術が一流なのは当然としても、それプラス「気持ち」のあるファイターだと思う。

セーム・シュルト 5.5点

開幕戦のカラケス戦後の戦評で、私は「衰えてきている」と明言した。
やはりその考えに間違いはなかったように思う。
予想でも指摘したがシュルトはローキックの連打に弱く、カラケス戦では足の痛みでメンタル面に影響が出ていた。
それを見逃さなかったのがピーター・アーツと前田憲作であろう。
準決勝の3Rでは足が前に出なかった。
体格が圧倒的で常に「上から」戦っていたシュルトはその根本である足元を揺らされるとそのアドバンテージが一気になくなってしまうのだ。
弱点を露呈された形になった最凶の空手家は、K-1では初となる「完敗」を喫した。

グーカン・サキ 9点

マーク・ウェバーというF1ドライバーがシーズン中に肩を骨折したものの、ワールドチャンピオンシップ争いから脱落しないためにそれを隠して走ってという話が暴露されて問題になっている。
同様にグーカン・サキは1回戦に拳を骨折していたらしい。しかし、おそらく医師には告げず痛みをこらえてベスト4に進出。あのアリスターと戦ったのだ。
決して推奨したいとは思わないが、なんたる根性。なんたる執念。下手をすれば悪化して長期化するような箇所である。そのリスクを背負ってでも掴みとりたい栄冠がこのリングにはあるのだ。
K-1 WGPという舞台がそれほどファイターにとっての聖地なのだということを実感した。
180センチ台の小さな身体に、溢れるほどのスピリットがパンパンに詰まっている。そして彼はK-1を愛している。
今後応援しない理由はひとつもない。まずは怪我を治してほしい。

ピーター・アーツ 採点不能

国内外問わず、今年のファイナルを観た者はかならずアーツの名を出した。
日本人は「矢吹丈」に例え、外国人は「ロッキー・バルボア」だと表現した。
いずれもフィクションにして伝説の漫画・映画である。

解説の魔裟斗は2R終了時に「ピーター・アーツって凄い人ですね!」と言った。
「凄いファイター」「凄い選手」「凄いキックボクサー」のいずれでもない。
「凄い人」と表現したことは果たして意識的なものだっただろうか。
ファイターや選手としてではなく、「人間」として凄いと思ったからそう口に出てきたのではないかと推測する。
他の誰でもなく、魔裟斗の口から出てきたことに驚きを禁じえない。
彼は「ヘビー級よりも俺のほうが面白い」と言ってMAXのエースになったのだ。
ヘビー級の象徴はアーツである。つまり、アーツよりも俺のほうが面白いと宣言したのだ。
それから約10年経ち、MAXは魔裟斗を中心に優良コンテンツとして成長する。
本人は30歳で華々しく引退。宿敵サワーからダウンを奪って大団円を迎えた。
それはそれで素晴らしいハッピーエンドだった。だれもが笑顔になれるハッピーエンドだった。
そのころアーツは、主役の座を奪われた。ホースト、バンナ、ミルコ、サップ、ホンマン……
キラ星の如きスターの中で腰の痛みが治らずハイキックすら打てなくなったアーツはもはや「老廃物」となった。
2008年には新星バダ・ハリにわずか1Rで打ちのめされた。圧倒的な力の違いを見せつけられて。
2009年にはついにベスト8にも進出できなかったが、ファンはようやく時代が変わったと肯定的だった。
もうアーツはいなくてもいいのだ。バダ・ハリが、アリスターが、ジマーマンがいるじゃないか。と。
2010年はK-1にとってバッドイヤー以外の何者でもない。海外予選の大幅な減少、レミーの眼の手術、バダ・ハリの暴行容疑、魔裟斗なきMAXの迷走、ヘビー級の開幕戦では直前の欠場者が続出、投資銀行との不本意な提携……
悪い流れの中で最後の興行であるFINALを救ったのはテレビ局が推したアリスターでも京太郎でもなく、
ほとんど意に介されてもいなかった、実際「友情出演」程度の扱いであったアーツだった。
そう。またしても、アーツだった……。

思えば……サップがドタキャンで逃げた大会ではテレビのゲスト解説で来ていたアーツがシュルトのトランクスを借りてメインイベントを戦い、興行を救った。2008年の開幕戦では「シュルトをワンマッチで止める」と志願し、実際に4年連続優勝を食い止めた。2009年の横浜大会では、バダ・ハリが緊急欠場し直前のオファーを受けてジマーマンと戦い、勝って大会を盛り上げた。

みんなその都度すぐに忘れてしまうが、いつもK-1のピンチを救ったのはアーツだった……。

主役から下ろされても、何度敗れても、アーツは愚直に勝利のために鍛え続けてきたのだろう。K-1という激しい競技で一線級で20年近く戦っている事実は桜庭和志の言葉を借りれば「人間じゃない」となる。
で、あるがゆえに魔裟斗は「凄い人」と言った。谷川EPは「また救ってくれた。入場するだけで涙が出る」と感想を述べた。
アリスター・オーフレイムですら優勝後の会見で「ピーター・アーツは世の中にあるすべてのスポーツの、チャンピオンの中のチャンピオン。歴史に名を残すレジェンドだと思います」と最大限以上の敬意を表した。

時としてスポーツはフィクションを超える。
この日のグランプリは数百億円詰んで作ったどんな感動の超大作映画よりも感動できたのではないだろうか。
最後、さらなる強敵に敗れて倒れるところですら、絵になった。

http://203.216.208.174/sasakey/article/80
フリーライター佐々木亜希さんのブログの
中にこのような文章があったので、引用させていただきたい。

〜〜〜
報道陣から大晦日についての質問もあったのですが、 いやそれはさすがに無理だしダメだろと皆思っている中 アーツは「ホリデーをとって、家族と過ごしたい」と苦笑しつつも 「オファーがあれば考える。ケガのリカバリもあるから、  そこも考えたいと思う」と、あくまで完全な否定はしませんでした。
(中略)
あれだけのダメージがあっても 自分の存在を求められるならそれを受けようとする姿には、 いつでも、何かあれば自分を頼れと言わんばかりの姿には、 王者でありながら、最大限の言葉で彼を称した アリスターの気持ちが、わかるような気がしました。
そしてそれは、スポーツとしての王者ではなく、 なにか、別の世界の王者であるような。
そういった存在を、どう表現すればよいのだろう。
〜〜〜

「どう表現すればよいのだろう」

と、結ばれていた。

僭越ながらその答えを私が表現するとすれば、
「父」
なのではないか。

と、考えてみた。みなさん一人ひとり別の答えがそこにはあるような気がするが……

アリスター・オーフレイム 9点

全国区に華々しくデビュー。
彼の時間になるはずだった2時間10分の放送時間は、レジェンドが美味しいところをすべて持って行ってしまった。
それ以外はほぼ完璧。
相変わらず妙な噂はつきまとうが、テクニックも進化しK-1を背負う覚悟もついてきている。
新しい王者の誕生はいつになっても嬉しいものだが、彼の首を狙ってすべてのファイターがすでに動き始めているはずだ。
王者に安息はない。
彼はチャレンジャーから守る者になった。
これからは肉体だけではない。メンタルが問われるシーンが必ず来るだろう。
そのときこそ、アリスター・オーフレイムという「人」の真の姿が問われるのである。
彼はボブ・サップなのか、それとも……

------

アーツについての戦評が長くなって申し訳ないです。
今年のGPほど「泣けた」大会はありませんでした。
今年よりもレベル高いGPや面白い刺激的な大会は数多くありましたが、
こんなに感傷的な大会はありませんでしたからね。

なんでみんなこんなに泣いたんでしょうね。
理由はないんですよね。「なんか」泣けるんですよ。
私は思い出すだけで眼が充血してくるんですよね(笑)。
感情移入しすぎで、やばいですわ。

いろんなブログとか観て、面白いのはやっぱり格闘技ファンじゃないたまたまテレビを観た人のものです。
「まだやってたんだ、アーツ。凄い」
「40歳、俺と同じだ。俺も頑張ろう」
「アーツって小学生のときから戦ってた」
とかね。

まぁね、僕の感想もその人達と変わんないんです。
はっきり言えば。
だから上から目線の格闘技マニアやブロガーさんたちが読めば
「このKヲタが」と、いうことになるんでしょうね(笑)。

ははは。

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by the_kakato_otoshi | 2010-12-13 21:22 | K-1

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