青木真也はなぜ自演乙戦で逃げ続けたのか? 世界で一番分かりやすい解説。
ようやくネット環境のある自宅へ戻ってこれました(笑)。今日から普通に再開です! 今年もよろしくです!!
コメントにひとつひとつ返せなくて申し訳ないです。
大晦日の日本国内興行の結果を二つ。

12月30日 SRC戦極 東京・有明コロシアム

<戦極キックボクシングルール>

○池井佑丞(日本) vs 松倉信太郎(日本)● 2RKO
○ブアカーオ・ポー.プラムック(タイ) vs 中島弘貴(日本)● 判定
○ファビアーノ・サイクロン(ブラジル) vs アンドリュー・ペック(ニュージーランド)● 2RKO 他


全28試合のロングラン興行。これはこれで面白い試みですが……
K-1甲子園70キロ級王者松倉が敗戦。これは残念。
今年初参加でS-CUPを制覇したブアカーオは日本トーナメント準優勝の中島をミドルキックで下して判定勝ち。

12月31日 Dynamite!!~勇気のチカラ2010~ 埼玉・さいまたスーパーアリーナ

<K-1ルール>
▲大和哲也(日本) vs 西浦“ウィッキー”聡生(日本)▲
●京太郎(日本) vs ゲガール・ムサシ(オランダ)○ 3R判定

<MMAルール>
○石井慧(日本) vs ジェロム・レ・バンナ(フランス)● 判定
●水野竜也(日本) vs セルゲイ・ハリトーノフ(ロシア)○ KO
○アリスター・オーフレイム(オランダ) vs トッド・ダフィー(アメリカ)● KO
○所英男(日本) vs 渡邊和久(日本)● 一本 他

<特別ミックスルール>
○長島☆自演乙☆雄一郎(日本) vs 青木真也(日本)● 2RKO


大和はウィッキーを相手に派手な打ち合いを展開。3R中盤まではウイッキーが自分の距離をもって優位に進めるも、最後は大和が連打で追いつく。大和は負けた卜部戦と同じように距離を取られてなすすべがなくなる悪癖が修正できていない印象。引き分けは当然の判定です。

京太郎vsゲガールはなかなか面白い試合でした。京太郎が焦ってダウンを狙い、ゲガールは落ち着いて距離を取りカウンターを交えてパンチで戦いました。結果的にパンチ力のあるゲガールが1度ダウンを奪って勝ちましたが、この京太郎といい先の大和といい、とにかく打ち合いが奨励されている現在のK-1のトレンドを他流試合に持ち込み失敗しています。
まぁ、佐藤嘉洋選手は自演や青木の件で一生懸命ツイートしていたようですが、そんなことより京太郎や大和の苦戦がどのような原因だったのか解説してほしいですね(笑)。

私の印象では、残念なことに京太郎も大和ももともとの基礎体力が違う外国人やパンチの強いMMAファイターと互角以上に打ち合えるだけの力量がない選手。他流試合という位置づけの試合ならば、緩急をつけた試合をしてほしかったなぁと思います。

MMAファイトではK-1王者としての初試合になったアリスターが元UFCの選手を瞬殺
地上波のテレビ放送ではトップバッターとして見事にヒットを打った形です。

テレビ放送のメインとなった石井vsバンナは非常にしょっぱい試合に。バンナはスタミナがなく、石井は決め手がない。なんの山もない試合でした。

テレビ放送では2つめに放送された長島☆自演乙☆雄一郎と青木真也の一戦は、1Rはオープンフィンガーグローブ着用の立ち技ルール(3分)、2Rはほとんど普通のDREAMルール(5分)ということで青木に有利に綿密に作り上げられた試合。
深夜放送の視聴率すらも厳しいDREAMの将来を考えて、なんとしても青木選手を目立つ位置での放送をさせたいともくろんだ末、賞味期限こそ切れてきたものの知名度と華がある自演乙を引っ張り出した。ゴリ推しの一戦ともいえるいびつなマッチメイクです(苦笑)。
いや、意地悪じゃなくて、どう考えてもそれ以外のメリットがない試合なんですよ!!
長島にとっても青木にとってもメリットはない。メリットがあるのは「滅多にない地上波放送の機会を利用して、青木の知名度をなんとか上げたいと思っている大人たち」だけなんです。
みなさんも考えてみてください。

どうも最近青木という選手は一部のDREAM関係者やファンの間で「神聖にして不可侵」というちょっと変わった位置におり、どんなにつまらない試合をしても、どんなに顰蹙を買う行為を犯しても、平気で次の興行に出てくる。何をしても熱狂的なコアファンやジャパニーズMMAという村社会で力を持っている関係者が守ってくれる。そんな存在です。
こういう存在はK-1にもPRIDEにも存在していなかったように思えます。非常にいびつです。

そういう、自分を盛りたててくれる関係者が「お前のためなんだよ」と言って渋る青木を説得した。「ルールも限りなく有利にしてやるから」という約束もあったでしょう。 (マッチメイクはTBSが仕組んだと信じて疑わない連中がいるようですが、明らかに意味不明。今年1年推してきた長島を無名の選手と不得手なルールでやらせるわけがない)
「だからこそ」本人にはやる気がなかったんだろうなというロジックが組み立てられます。
青木というよりも、青木の背景にいる利害関係者の目論見が透けて見えます。
青木は生来の競技至上主義者だから、ミックスルールにも自演乙にも興味はない。むしろ、回避したい存在でしょう。
このマッチメイクでリングに立つのは「お仕事」以外の何物でもなかったと考えるのが自然です。

そのやる気のなさがあの問題の1Rに集約されていたと思われます。
青木のこの試合に対するスタンスは「最小限の労力でさっさと終わらせたい」という点だけです。
であるがゆえに、立ち技ルールの3分間は一切の対策も立てない。立ち技の練習時間は格闘技人生の内で大晦日の3分間にのみしか使えないからです。
確実に「人生のうちの最もムダな3分間」をやり過ごす方法こそ、あの「全力で逃げ続ける」戦法に他ならなかったのです。

これならば対策も必要ない。まさに最短の回避方法です。観衆の反応や視聴者の反響なんてことは全く考える必要はありません。彼には「何をしても守ってくれる人たち」がいつも傍にいるのですから……3分我慢すれば、彼が誇る「世界最高の技術」とやらでその人たちを満足させることができる自信もあったのです。

ということで、2R。全く1Rで膝を出してこない自演乙を観て余裕綽々、さっさとこの「お仕事」を終わらせるためにタックルに行ったところを予想外の膝でカウンターを浴び華々しく散りました。それは見事な打ち上げ花火でした。

つまるところ、
青木はやりたくない仕事をやらされて、真剣に取り組まなかった結果として失敗したというのが本当のところだと推測されます。
そういう意味があるからこそ彼に近いファンほど彼を責める気になっていないのです。

ですが日本人のほとんどは青木真也というファイターを知らないでしょうし、視聴者の半数以上は自演乙戦で初めてまともに試合しているところを観たのではないでしょうか。

つまり彼の中では「最もムダな3分間」だった瞬間こそ、「ほんとは一番大事な3分間」だったのです。

どう見ても強そうには見えない女装のコスプレファイター相手に、
3分間逃げ続け、時間を稼ぎ続ける「DREAMライト級世界王者」……。
魔裟斗と須藤元気の「苦笑」が日本中に流れて続けました。優しい谷川さんの「上手く戦っていますよ」という両者への必死のフォローも空しく……。
そして自分のルールになった瞬間の失神KO。
ニコニコ動画のテロップに「絶対笑ってはいけない格闘技 全員OUT」というコメントが流れていきました。

初めて観る者の眼にどう映るか。
確実に彼に対して好印象を持つ者はいないでしょう。
その証拠に、ネット上は青木への嘲笑で満ち溢れ、サンデーモーニングでは張本さんが「こりゃ渇だ!!」と吠えました。おそらく張本さんが青木を観たのも初めてなんじゃないでしょうか。

このことは私自身、深く教訓として感じ入る出来事でした。
私自身、今年の仕事上の抱負は
「どんな仕事も極力手を抜かない」
にしてみました。

やる気のない仕事もこなさなくてはならないのが社会人です。
油断するとどうしてもいい加減になってしまうことはよくありますよね。
でも、そんな時こそこの試合を思い出したい。
ムダだと思える仕事こそ、ひたむきになってやらなくては。
どこで誰が観ているのかわからないのです。
それはとても恐ろしいことです。


嫌なことには背を向けて逃げて、自分の好きなことだけを、自分の気が向くことだけを選択し続けるような人間は須藤の言葉通り「罰が当たる」のでしょう。
それが人間力なのかもしれません。

青木真也というファイターが一流のスポーツマン、格闘家という評価を受けることは日本でも世界でも二度とないでしょう。彼にはその可能性があったにも関わらず、完全に評価はゼロの状態になりました。彼を主役として積極的に自分のリングに上げようとする団体は世界中でおそらく存在しなくなったことでしょう。いかに仏の谷川といえどもこれ以上は……。
その証拠に「今後はヘビー級の時代、アリスターやゲガールを売り出す」という決意表明は、軽い階級の日本人選手重視の体制からヘビー級のワールドワイドなファイターを中心にしていきたいという最善のリストラ策に思えます。
いかに笹原EPが「ストーリーが……ストーリーが……」などとうわごとのような戯言を繰り返そうとも、
あれだけの酷い醜態をさらした青木を「大黒柱」として運営し続けるのは無理があるでしょうから。

さて、自演乙にとっては最良の大晦日になりました。
これは結果的なものであり、ミックスルールという特殊な条件下でのものですので、選手としての評価は上がったとは思えません。
それでも多くのファンを獲得することに成功したのです。本来は青木の取り巻きがやりたかったことなのでしょう。用意された計画はこの西宮出身のオタクが成果だけを全部持って行きましたが。来年以降に期待したいと思います!

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by the_kakato_otoshi | 2011-01-03 19:41 | 立ち技全般

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