あなたは300億円で福山雅治を救えるか。
K-1&DREAMの財政問題が昨年から表面化しているのは周知の事実です。
昨年ぶちあげたPUJIグループによる投資家集めもうまくいっているという話は聞きません。
そこで「投資家」視点からこの問題を考えてみます。

ーーーーーー

さて、

たらればの話です。与太話だと思ってください。

もし、あなたが300億円持っている資産家だとしましょう。

投資銀行の中国人が言いました。

「You! 格闘技に投資しちゃいなよ!」

あなたはお金持ちです。迷った末、とりあえず投資しちゃうことにしました。
お金は多くの資産家から集めるのではなくあなたがひとりで投資することになってしまいました。

さて、どうしましょう。

あなたは迷います

お金を出す以上は誰が何と言っても口を出す権利があります

投資する格闘技コンテンツは立ち技格闘技では世界最高峰のブランドと、総合格闘技の日本トップブランドです。
第一印象で、それだけ耳にすると意外とよいかな・・・と感じました。

その二つのブランドをプロモートしている会社のオーナーが、あなたのもとにやってきました。

我々は世界150カ国以上でのテレビ放送をもち、将来性のあるコンテンツを保持しています

「あ、それ立ち技ブランドのほうね。なるほど。で、これからどういうプランがあるの?」
あなたはとにかく聞いてみました。

「各大陸に支部をもち、格闘技のワールドカップを開きたいです」

「今やってるような世界予選とは違うの?」

「あらゆる階級からひとりずつ選手を選んでもらい、国別対抗戦なども検討しています。下部組織をしっかりし、ジムへのライセンス発行なども行いたいです」

「なるほど」

このオーナー。言うことも体も大きいし、ビジョンもあるようです。
ただ、噂に聞いた福山雅治似ではないということだけが気がかりでした。

「……ですので、我々にまかせていただければと思います」

確かに言ってることに変な点はないし、
実現すれば新しい格闘技の世界が拓けてくるような気もしてきました

しかし、あなたの300億円ですからどうしても慎重になります。

オーナーが帰ってから現状を自分で整理するとなかなか好ましくない状況も分かってきました。

まずは、財務状況が芳しくないこと。
それから発祥地である日本国内での人気が伸び悩んでいること。
興行数、視聴率、観客動員の推移を見れば2000年代前半をピークにゆるやかな下り坂といえます。

ブームとしてのピークは過ぎていることから、
日本国内の市場で爆発的な伸びは期待できないとしてよいでしょう。
また、隣国韓国でも一時期格闘技ブームがありましたが、今では落ち着いている状況です。
アジア、中国への進出も徐々に始めているようですが大きな市場にはなりえていません。

立ち技ブランドは考えれば、選手の供給地であるオランダ、ルーマニア、モロッコ、フランス、ベラルーシ、トルコ、ウクライナ、ニュージーランド、クロアチアあたりでそこそこの知名度があります。しかし、実際に開催をコンスタントにしているわけでもありません。
世界に進出したのはわずか10年前ですから、上出来なのかもしれませんが。
ついでにブランド名はそのオーナーの持ち物ではなく、創始者の空手家に使用権料を支払っているらしいのです。ちょっとめんどくさいなと思いました。

総合格闘技のブランドはまだ3年の歴史しかなく、完全に日本国内向けのコンテンツであり、世界はもとより日本国内での知名度もそれほどないという状況です。テレビ放送もゴールデンタイムはわずかに年に1回というおまけつきです。

ですが、両ブランドとも地上波テレビ局がついているという利点はあります。
しかし、日本ではすでにテレビがメディアの王様であった時代が過ぎ去っており、広告収入の激減でコンテンツにかけられる金額が1/3ほどに落ちていると聞きます。毎日毎日低予算で作られたつまらないコンテンツを飽きもせずよく流しているものだと日本人の友人が言っていました。誰が見ているのかと聞いたところ、「誰も見ていないよ。せいぜい独居老人が部屋を賑やかにしようと思ってつけっぱなしにしているだけさ。だから日本の民放バラエティ番組とやらはガヤガヤいている効果音が多くてうるさいんだ。中には素晴らしい番組があるのかもしれないけど、全体の平均値が低すぎる」という答えが帰ってきました。

おっと、余計なことを思い出してしまいました。

さて、あなたは考えました。あなたにはオプションがあります。

まず、福山雅治に似ていない男の言う事を信じて彼と彼の事業プランにチャンスを与えるというもの
その場合、メリットは格闘技イベントのノウハウがあるスタッフが引き続きイベントを運営できることです。20年にわたるイベントの蓄積があり、日本人らしい極め細やかでソツのない仕事が期待できます。テレビ局の協力も引き続き得られることでしょう。
デメリットは悪い部分もそのまま残ってしまうであろうことです。すぐに彼らが発想を転換するとは考えにくいので、少なくとも日本国内での復活は見込めません。
彼らの目は海外に向いていますが、日本人スタッフメインでどこまで海外とやれるのかは未知数です。海外興業に実績があるのはプラスですが、過去に何度か興行主とトラブルになっているのはマイナスです。

もう一つは、コンテンツに投資はするが福山雅治に似ていない男には預けないというもの。
お金を出す以上は成功する経営をしてもらわないと困る。
福山雅治に似ていない男の運営のもと財政危機の状況まで追い込まれており、投資しても回収どころか散財して終了という可能性すらありえます。

積極的に首脳陣を交代させて、自分と仲の良い新しいプロモーターのもと、新しい発想で運営をしていくのも大いにありなのではないかと思うわけです。未知数の部分が恐ろしいですが、いっそのこと日本人以外をCEOにしてしまうのも手でしょう。どうせ高齢化で、人材的にも経済的にも国力の低下が著しい日本国内では復興が難しいのだから、そちらは緩やかにフェードアウトさせて世界の市場に打って出るほうが良いに決まっている。日本人中心ではなく、多国籍軍団にしてしまうのです。

さてはて……

福山雅治に似ていない男にはビジョンも情熱もノウハウもある。
しかし、結果としてここまで財政問題をこじらせてしまっている。

彼にまかせてよいものか。それともまかせてはいけないものか。

お金を出すだけじゃなく、知恵も出さなきゃいけないようです

あなたなら、300億円をどうやって託しますか?



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by the_kakato_otoshi | 2011-02-05 06:43 | K-1

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