【リクエスト】声に出して読みたいK-1語録①
リクエストシリーズ。
K-1名勝負は要望が多かったので取り上げたいと思います。3〜4回くらいは連載したいです。
テーマを「K-1の原風景」としてやっていきたいと思います。
そしてエントリの最後に声に出して読みたいK-1語録を一言添えていきましょう。

視聴率だとか、MMAとの絡みだとか、他競技選手のセカンドライフ参戦とか、そういうつまらない雑音の中でもともとK-1ってなんだったのか見失っているファンが多い気がします。
18年の歴史の中で「This is K-1」という試合をピックアップし、
みなさんと一緒に格闘技の魅力を思い出したいと思います。

第1回は2001年の世界最終予選B準決勝、レイ・セフォー(ニュージーランド)vsマーク・ハント(ニュージーランド)です。

2000年と2001年のK-1WGPオセアニア予選を連覇したマーク・ハントは、2001年のK-1WGPメルボルンGPに出場。1回戦でホースト相手に判定で敗れるも王者を苦しめる戦いを見せ福岡で行われた敗者復活戦に出場することになりました。

ここでの対戦相手はレイ・セフォー。当時高いKO率とノーガードのパフォーマンスでトップファイターに君臨していたセフォーもこの年は敗者復活戦に参加。同郷対決が実現したのです。

当然、下馬評ではセフォーが上でした。

試合はまずマーク・ハントが123キロの巨体を生かしてラッシュ。
セフォーは相手の並々ならぬ実力を感じ笑みを浮かべます。
凌いだセフォーが今度は逆襲。
キレのあるアッパー、フックが次々とハントの顔面を捉えます。
徐々にセフォーのペースかと思われたところですが、だんだんと観客も「異変」を感じるのです。

確かに次々とセフォーの攻撃はハントに入っている。
完全にセフォーがテクニックで上回っている。
はずなのですが……

マーク・ハントはどれだけパンチの雨あられを受けても、平然と白い顔をしている。
逆に手数は多くないものの、一発一発に123キロすべてが乗ったパンチがセフォーの顔面を変形させていくのです。

1Rが終わる頃にはすっかり観客はこの二人の発する異常な磁場に引き寄せられているようでした。
今眼の前になにが起こっているのか。全く見逃せない。そういう勝負です。

2R、少しペースを落としてローキックを交えて攻めるセフォー。
ローで気を散らして顔面にフックを何度も叩き込みます。テクニシャンの真骨頂です。
並のファイターであれば心が折れそうになるところですが、ハントは全く引くことなく、効いたそぶりもなく、逆に頭から突っ込んでいき、近づいてパンチを浴びながら豪腕を振り回すというこれまでの常識では考えられない戦い方をはじめました。

このときのフジテレビ解説陣のコメントがその衝撃を物語っています。

石井館長「勇者ですよね。マーク・ハントって。凄いな……」
谷川氏「顔で受けてますね……」
紀香さん「うわぁ↑ うわぁぁ↑」

そして2ラウンド終了30秒前。今日の「その時」です(笑)。

マーク・ハントはガードを解き、自ら顔面を付き出してレイ・セフォーに「殴ってみろ!」と手を広げたのです!
セフォーは感極まって思わずハントのうなじにキスをし、「了解した」とばかりに満面の笑みでハントの顔面に全力のストレートを叩き込みます。


石井館長「顔で受けてるよ! ほら、顔で!

しかしハントはそれを受け、平然と猛反撃を開始します。

観客大喜び。
なんだこれは。信じられない異様な風景が現実に繰り広げられている。
まるで週刊少年ジャンプだ。

谷川氏「なんか(リングサイドの)ジェロム・レ・バンナ大喜びですね(笑)……

2R終了後、セフォーの顔面がボコボコになっているのに対し、ハントの顔面は白いまま。

谷川氏「凄かったですね……」
石井館長「もう喧嘩ですよね。これね、なんかね、ほんとに、なんかこう……理屈を超えた……

石井館長がちゃんと喋れないくらいの興奮。

ファイナルラウンド。

ジャブとロー、アッパー、フック。あらゆる手段を尽くして相手を倒そうとするセフォー。しかし、それらの攻撃をすべて受けて、なお前に出るマーク・ハント。
手数の面では圧倒的にセフォーが出しているのですが決してハントも負けているようには見せません。むしろ解説陣もマーク・ハントに興味しんしんの様子です。

谷川氏「マーク・ハントって凄いですね。『何者か!?』って感じですね。(中略)ほんとに世界にはいろいろいますよね〜」
実況「ブーメランフックが何度となく炸裂しています! そして、確実に何発かは顔面を捉えています!」
谷川氏「……でも顔が腫れているのはセフォーですね……

セフォーからは余裕の笑顔が消え、持てる余力を注いでハント退治に集中している様子です。
3R中盤、さすがに足元がおぼつかなくなるハントですが、セフォーは一切手を抜かず顔面を集中的に強打します。しかし、倒れません。それどころか反撃のキックやフックを繰り出してきます。

紀香さん「全部吸収しているんですか?
石井館長「こんな選手初めて観ました……」
谷川氏「顔が腫れないのが不思議ですよね……。鼻血も出ないし……」

残り20秒でセフォーがバックハンドブローを叩き込みますが、ハントもすぐに同じバックハンドブローで返します。
ふたりとも同国同士の負けず嫌い。
お互い引かないまま、3Rを終了。場内大歓声

判定ではクリーンヒット数の上回ったセフォーが勝ちましたが、
この試合で右の眼窩底を骨折し無念のリタイア。

代わりに決勝戦に出場したハントがアダム・ワット(オーストラリア)をKOで下しFINALへのチケットを手にしたのです。

What's K-1?と聞かれたらオススメしたい試合がまずこれです。

さて、今日の声に出して読みたいK-1語録は

石井館長の「こんな選手初めて観ました……」

です。

まさにK-1を観る最大の楽しみはこれです。
トップファイター同士の夢の対決でも、MMAへのK-1ファイターの挑戦でもなく、
全くノーマークの新人ファイターが限界を超えた試合を見せて起こすジャイアント・キリング。

そして、
一夜にして新しい格闘界のスター選手が誕生する。
これぞまさにK-1の原風景だと思うのです。

そういう「奇跡」を一番分かりやすい形で提示できるのが、
このレイ・セフォーvsマーク・ハントではないかと思うのです。

古いファンなら当然ご存知の名勝負ですが、
もしまだ観ていない方がいらっしゃるならば是非一度御覧くださいませ。





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by the_kakato_otoshi | 2011-02-18 12:06 | K-1

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