It's ShowtimeのTV観戦。感想です!
3月6日 FIGHTING STARS PRESENTS IT'S SHOWTIME オランダ・アムステルダム
◯ロビン・ファン・ルースマレン(オランダ)vsシャヒッド(モロッコ)●
シャヒッドは昨年ザンビディスとベストバウトと評価される殴り合いを演じて評価を上げています。相手のルースマレンは日本では戦ったことのない選手です。
両者とも体格が近く、パンチ中心の選手。シャヒッドは大振りのフックでガードの上からダメージを効かせていきます。ルースマレンは的確にワンツーからローでセオリー通りに崩していく構え。激しく打ち合うもなかなか戦況は動かず、手数の差でルースマレンに軍配。
●ラヒッド・ベラーニ(モロッコ)vsウィリアム・ディエンダー(オランダ)◯
ルッツがそのファイトスタイルを気に入って負けても負けても使い回すディエンダー。数年前にルッツのインタビューを和訳した際、一番好きな選手はディエンダーだと言っていたのを思い出しました。
試合は激しい打ち合いで最後はふたりともスタミナを削ってしまう消耗戦になりました。
ディエンダーの判定勝ち。
●ウェンデル・ロシェ(カーボベルデ)vsダニヨ”ディブバ”イルンガ(ドイツ)◯・・・95キロ級王者決定戦
タイロン・スポーンが王座を剥奪されたことで組まれた95キロ級のタイトルマッチ。
ロシェは最近になってステファン・レコを破るなど好調です。イルンガはアフリカ系ドイツ人で、あのレミー・ボンヤスキーの元で修行しているとのこと。KO率は90%を超える新星です。
序盤、パワーで勝るロシェが距離を詰めて攻勢にでます。イルンガは自分の距離を得られず苦しい試合展開になります。
しかし、4ラウンド以降ロシェの体力が落ちてきたところをローキックでコツコツダメージを与えていたイルンガが反転攻勢。何度かロープまで追い込むラッシュを見せ、判定で勝利。王座獲得です。
それにしてもこの両者、同じ黒人選手で体型も似ており、しかもこの日はトランクスまで同じデザインのものを着用していたため、グローブの色で見分けなくてはならなかったのです。
●ローシン”アウジー”オズニ(モロッコ)vsアンディ・サワー(オランダ)◯
ルシネ・オズニとこれまで表記していましたが番組に合わせてローシンとします。
さて、身長194センチで70キロという反則のような体格を持ったオズニ。昨年はニキー・ホルツケンをパワーで圧倒しKOで沈めるなど飛ぶ鳥を落とす勢いがあります。
サワーは1Rオズニの高さに苦しみます。打ち下ろすようなストレートを何度か被弾し、非常にやりにくそう。離れれば前蹴り、近づけば膝が飛んでくる。このリーチの差でサワーは若干劣勢です。
しかし2R。スロースターターサワーが目覚めます。相手を遥かに上回る回転力でボディに攻撃を集中。芸術的コンビネーションの中からフックでオズニのテンプルを打ちぬき、ダウンを奪います。
その後、ガードを固めて背中を丸めてしまったオズニに対して、試合を流すのではなく最後までKOを狙って攻め続けるサワーの気迫たるや……さすがは魔裟斗のライバルだった男でしょう。
もちろん結果はサワーの大差圧勝。
KOへの意欲、勝利への執念。体格に勝るオズニでしたが、超一流との差をまざまざと見せつけられてしまいました。
◯アルトゥール・キシェンコ(ウクライナ)vsドラゴ(アルメニア)●
マイクスジムに移ったキシェンコに貴公子と言われた頃の弱々しさがなくなりました。日菜太やモハメド・カマルに敗れた2010年を経て心機一転、サウスポースタイルにチェンジし、マイクスジムに入門。環境を変えて蘇ったウクライナの若武者は、3ラウンド攻め続けてドラゴを圧倒。
実力差を示しました。ドラゴも持ち前のど根性でKOこそ免れましたが、さすがにこれだけの差があるとは思っていなかったことでしょうね。ふたりともKOを狙うスタイルなので、試合内容は引き締まっており非常に素晴らしい内容でした。
●ダニエル・ギタ(ルーマニア)vsヘスディ・カラケス(エジプト)◯
冤罪で逮捕されてしまったカラケスはコンディションが心配でしたが、序盤はカラケスのペース。ミドル級と大差ないスピーディなパンチのラッシュとローキックでギタを痛めつけます。
2R、ギタは不甲斐ない自分に喝を入れるためか、突如ガードを下げます。カラケスは躊躇わずパンチをギタに打ち込みますが、ギタはもっと来いとアピール。会場が大いに沸きます。
ここからギタの反撃が始まりますが、不運にもカラケスの攻撃がローブローにヒットします。しかし、ここで審判がダウンをコール。ギタは文句を言うでもなくファイティングポーズを取り、戦い続けます。某日本人ファイターであれば苦痛に顔を歪めて時間を稼いだかもしれませんが、ここは「侍」ギタの真骨頂。静かに闘志を燃やします。
3Rはダウンを取られているギタのほうが優勢。ミドルキックでカラケスのボディは大きなダメージを受け、ギタはそのボディに攻撃を集中させます。
その後、ギタは完全に口を開けてガード一辺倒になったカラケスを攻め立てましたが仕留め切れずに時間切れになってしまいました。
ローブローのダウンでカラケスが逃げきりましたが、まともなジャッジであればギタの勝利は明確。試合に負けて勝負に勝ったという鮮烈な印象を残しました。
試合内容にはアムステルダムのお客さんも大いに満足したようで、大きな歓声が二人に送られていましたね。
ーーーー
総括としては、非常に面白い大会でした。
これだけのものを見せることができるなら先が楽しみだと言えるでしょう。
特に印象的だったのはカラケス、ギタ、キシェンコ、サワー。K-1でチカラをつけたファイターたちのオランダでの戦いはやはり図抜けていたと思います。
逆にイルンガやシャヒッドなど日本で揉まれた経験のないファイターとは「客に魅せる」意識の違いすら感じました。
オランダでのハイレベルな興行ももちろん観たいですが、それプラス客に魅せることを意識して戦うことも要求される日本の舞台(K-1)もキックの世界にはまだまだ必要なんだと感じました。
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3月6日 FIGHTING STARS PRESENTS IT'S SHOWTIME オランダ・アムステルダム
◯ロビン・ファン・ルースマレン(オランダ)vsシャヒッド(モロッコ)●
シャヒッドは昨年ザンビディスとベストバウトと評価される殴り合いを演じて評価を上げています。相手のルースマレンは日本では戦ったことのない選手です。
両者とも体格が近く、パンチ中心の選手。シャヒッドは大振りのフックでガードの上からダメージを効かせていきます。ルースマレンは的確にワンツーからローでセオリー通りに崩していく構え。激しく打ち合うもなかなか戦況は動かず、手数の差でルースマレンに軍配。
●ラヒッド・ベラーニ(モロッコ)vsウィリアム・ディエンダー(オランダ)◯
ルッツがそのファイトスタイルを気に入って負けても負けても使い回すディエンダー。数年前にルッツのインタビューを和訳した際、一番好きな選手はディエンダーだと言っていたのを思い出しました。
試合は激しい打ち合いで最後はふたりともスタミナを削ってしまう消耗戦になりました。
ディエンダーの判定勝ち。
●ウェンデル・ロシェ(カーボベルデ)vsダニヨ”ディブバ”イルンガ(ドイツ)◯・・・95キロ級王者決定戦
タイロン・スポーンが王座を剥奪されたことで組まれた95キロ級のタイトルマッチ。
ロシェは最近になってステファン・レコを破るなど好調です。イルンガはアフリカ系ドイツ人で、あのレミー・ボンヤスキーの元で修行しているとのこと。KO率は90%を超える新星です。
序盤、パワーで勝るロシェが距離を詰めて攻勢にでます。イルンガは自分の距離を得られず苦しい試合展開になります。
しかし、4ラウンド以降ロシェの体力が落ちてきたところをローキックでコツコツダメージを与えていたイルンガが反転攻勢。何度かロープまで追い込むラッシュを見せ、判定で勝利。王座獲得です。
それにしてもこの両者、同じ黒人選手で体型も似ており、しかもこの日はトランクスまで同じデザインのものを着用していたため、グローブの色で見分けなくてはならなかったのです。
●ローシン”アウジー”オズニ(モロッコ)vsアンディ・サワー(オランダ)◯
ルシネ・オズニとこれまで表記していましたが番組に合わせてローシンとします。
さて、身長194センチで70キロという反則のような体格を持ったオズニ。昨年はニキー・ホルツケンをパワーで圧倒しKOで沈めるなど飛ぶ鳥を落とす勢いがあります。
サワーは1Rオズニの高さに苦しみます。打ち下ろすようなストレートを何度か被弾し、非常にやりにくそう。離れれば前蹴り、近づけば膝が飛んでくる。このリーチの差でサワーは若干劣勢です。
しかし2R。スロースターターサワーが目覚めます。相手を遥かに上回る回転力でボディに攻撃を集中。芸術的コンビネーションの中からフックでオズニのテンプルを打ちぬき、ダウンを奪います。
その後、ガードを固めて背中を丸めてしまったオズニに対して、試合を流すのではなく最後までKOを狙って攻め続けるサワーの気迫たるや……さすがは魔裟斗のライバルだった男でしょう。
もちろん結果はサワーの大差圧勝。
KOへの意欲、勝利への執念。体格に勝るオズニでしたが、超一流との差をまざまざと見せつけられてしまいました。
◯アルトゥール・キシェンコ(ウクライナ)vsドラゴ(アルメニア)●
マイクスジムに移ったキシェンコに貴公子と言われた頃の弱々しさがなくなりました。日菜太やモハメド・カマルに敗れた2010年を経て心機一転、サウスポースタイルにチェンジし、マイクスジムに入門。環境を変えて蘇ったウクライナの若武者は、3ラウンド攻め続けてドラゴを圧倒。
実力差を示しました。ドラゴも持ち前のど根性でKOこそ免れましたが、さすがにこれだけの差があるとは思っていなかったことでしょうね。ふたりともKOを狙うスタイルなので、試合内容は引き締まっており非常に素晴らしい内容でした。
●ダニエル・ギタ(ルーマニア)vsヘスディ・カラケス(エジプト)◯
冤罪で逮捕されてしまったカラケスはコンディションが心配でしたが、序盤はカラケスのペース。ミドル級と大差ないスピーディなパンチのラッシュとローキックでギタを痛めつけます。
2R、ギタは不甲斐ない自分に喝を入れるためか、突如ガードを下げます。カラケスは躊躇わずパンチをギタに打ち込みますが、ギタはもっと来いとアピール。会場が大いに沸きます。
ここからギタの反撃が始まりますが、不運にもカラケスの攻撃がローブローにヒットします。しかし、ここで審判がダウンをコール。ギタは文句を言うでもなくファイティングポーズを取り、戦い続けます。某日本人ファイターであれば苦痛に顔を歪めて時間を稼いだかもしれませんが、ここは「侍」ギタの真骨頂。静かに闘志を燃やします。
3Rはダウンを取られているギタのほうが優勢。ミドルキックでカラケスのボディは大きなダメージを受け、ギタはそのボディに攻撃を集中させます。
その後、ギタは完全に口を開けてガード一辺倒になったカラケスを攻め立てましたが仕留め切れずに時間切れになってしまいました。
ローブローのダウンでカラケスが逃げきりましたが、まともなジャッジであればギタの勝利は明確。試合に負けて勝負に勝ったという鮮烈な印象を残しました。
試合内容にはアムステルダムのお客さんも大いに満足したようで、大きな歓声が二人に送られていましたね。
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総括としては、非常に面白い大会でした。
これだけのものを見せることができるなら先が楽しみだと言えるでしょう。
特に印象的だったのはカラケス、ギタ、キシェンコ、サワー。K-1でチカラをつけたファイターたちのオランダでの戦いはやはり図抜けていたと思います。
逆にイルンガやシャヒッドなど日本で揉まれた経験のないファイターとは「客に魅せる」意識の違いすら感じました。
オランダでのハイレベルな興行ももちろん観たいですが、それプラス客に魅せることを意識して戦うことも要求される日本の舞台(K-1)もキックの世界にはまだまだ必要なんだと感じました。
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by the_kakato_otoshi | 2011-03-08 11:34 | 立ち技全般

