今年は5時間以上の放送時間確保ということで、おそらく膨大な予算がつぎ込まれているのでしょう。知名度のある選手がガンガン投入されてますね。
自分も長くK-1を見てきたのでわかるのですが、大晦日のDynamite!!は本格的な潰しあいは組まれないです。なので、緊迫感とかそういったものとは無縁の大会になるでしょうね。
代わりに今年はお祭り感に特化した色彩感で勝負しています。
私が懸念しているのは、まず選手の体調面。魔娑斗、須藤元気、チェ・ホンマンなどはイージーな相手とお金を積まれて仕方なく出てる感がたっぷり。
次にファイトマネー。予算のある大会なので、ファイトマネーを高くしても許されますが、通常のHEROSやK-1ではこうはいかない。選手のほうが勘違いして、高額ファイトマネーをふっかけるようなことになれば、いい選手を集めた大会ができなくなるでしょう。事実、PRIDEは現在選手の引きとめに必死ですからね。
ここからは、ちょっとファンタジーな話になっていくんですが、熱っていうのかな。スポーツの熱ってなんだろうなと思うんですよ。どんなスポーツでも、面白い大会、面白い試合というのは選手がまず必死。本気でこの試合に賭けているからこそ出る熱。そういうものがあるんですよね。
サッカーのW杯なんてその究極のイベントですよね。幼いころから夢見て、国を背負って戦って、勝てば英雄、負ければ地獄なんですから。高校野球が面白いと今年思ったのも、「これで高校時代の最後の試合になる」という選手の緊迫感ですよ。高校出て働く子にとっては、現役最後の試合かもしれないし。
で、格闘技の面白さって「必死さ」に特化してると思います。勝てばすべてを手に入れ、負ければすべてを失う。そういった目標とリスクを背負って戦うから格闘技は格闘技たりえるんです。プロレスがちっとも面白くないのは、怪我とかのリスクは背負ってるけど、基本的に勝ち負けが決まってるし、給料制だからイマイチ熱がないわけです。
12・2のK-12006決勝戦は、世界最高の格闘家の意地がぶつかり合う好勝負ばかりだったのが記憶に新しいですけど、ああいう素晴らしい戦いを期待してDynamite!を見るのは間違っています。熱を出せる選手はいるけど、彼らは「熱を出す舞台ではない」と、感じているからです。魔娑斗は来年のWORLDMAX決勝戦が目標だし、チェ・ホンマンもグランプリを狙っているはずです。山本KIDも目標はオリンピック。つまるところ、「Dynamite!が目標です」という選手がひとりもいないんです。いるとすれば金子賢くらいかな。。。。
熱が出るはずもない。
なんてね。
私は主催者じゃないから、言うだけなんですけどね。
じゃあ主催者に近い立場の人はどう思ってるのかなと疑問を感じたら、
迷わずK-1競技総括角田信朗氏のHPにいって日記を読んで欲しい。
2006年12月2日の日記を読んで欲しいです。