完全に大統領への道、そして自らの野心を封印したゴア氏だからこそできることですね。
環境問題は、企業ウケがよくないです。企業の支持が政治家の大きな力です。環境というのは、正直金にならない。以前に村上ファンドの欽ちゃんが言っていたように「経営者は株主の利益を最優先に考えるべき」「会社は株主のためのもの」であるとするならば、環境問題に取り組むことはマイナスになりますよね。
私をはじめとした日本人はそこがこの問題を難しくしていると考えていることでしょう。
ゴア氏は「走るな、歩け」と言いました。
つまり、いきなり企業の価値観、社会の価値観を変革させることは無理であると。
地球市民の一人ひとり、特に先進国の人間が環境問題を取り組むことによって、
最終的に世界市民の価値観を徐々に変えていくということが必要なのだと。
まさに京都議定書批准問題でアメリカ議会の説得に失敗したゴア氏だからこそ言える、重みのある言葉です。
トップダウンで環境問題を変えることにゴア氏は限界を感じました。だからこそ、草の根の活動を地道に続け、日本までやってきたのです。
日本でもやはり企業の論理、最大益を上げることをよしとする西洋的な概念が支配していますが、ようやくにして温暖化阻止への動きが始まりだしました。
市民の価値観の変化→企業の価値観の変化
に最終的に繋げるための動きですね。
ただ、こういう草の根活動をアメリカ人に日本にきてまでやらせるというのは、正直なっとくがいかないです。もっと、やるべき人間が日本人のなかにいるはずではないかと。
たとえば、小沢一郎。スキャンダルやまやかしの「格差社会」の追求なんかしている暇があったら、「環境問題」にスポットをあて、びしっとやってみてはどうかと。よほど参院選で躍進できるはずではないでしょうか。
たとえば、安部総理。美しい国を作るには、美しい星でなければならないのではないでしょうか。