昨年のメイショウサムソンは石橋騎手の男気に。一昨年のディープインパクトはプレッシャーを楽しんだ武豊の流儀に。それぞれすがすがしい感動を覚えたものですが、今年は歴史を塗り替えたという意味で、本当に「この瞬間を共有できた」ことが素晴らしいと思えました。
フサイチホウオーは仕上げすぎたんでしょうか。テンションが上がりすぎるという悪癖をこの一番で見せてしまいました。松田国厩舎にとってはおそらく痛恨の失敗でしょう。ここ一番でミスをしないアンカツの腕とは思えません。逆にヴィクトリーは出遅れた上でかかってしまい、ジエンド。
これはカツハルのミスとの見方も強いです。
それにしても、ウオッカ。タニノギムレットが獲ったダービーを見事に継承。しかも、牝馬。64年ぶりの快挙に、東京競馬場が泥酔しましたね。四位騎手の涙も感動。角居厩舎は昨年のメルボルンカップワンツーに次ぐ、歴史的快挙を達成しました。さすがです。
最後の直線でのあの伸びは、「牝馬」らしいと表現されるに相応しい。男まさりではなく、あくまで牝馬として勝負している印象でした。
世界を獲りにいける馬として、今年は是非凱旋門賞。ディープインパクトの敵を討ちに打って欲しい。51キロの軽量なら、あるいはやれるかもしれませんね。日本3歳最強馬として、ジャパンのレベルを見せ付けてください。最終の目黒記念も角居厩舎。日本ナンバーワンの厩舎に成長した角居師が、これからの競馬を引っ張っていくことでしょう。