シュルトVSハントにモヤっとした気分が残るのはどうしてか
前前回のエントリであるK-1WGP横浜大会を三つの観点から語るでは、選手と試合内容を中心に絞って横浜大会を論じました。
客観と主観をミックスして比較的公平に話をしたつもりです。

数日経って、私はどうしても「主観」の部分でモヤっとしたものが晴れない部分が一つありました。それは、シュルトVSハントのタイトルマッチについてです。
そのモヤモヤの正体がだんだん自分の中でわかってきましたので、考えを述べたいと思います。
もちろん、すべて結果論といわれればそれまでのことなんですが。。。。

1 シュルトの対戦相手はなぜマーク・ハントなのか?

スーパーヘビー級のタイトルを賭けてシュルトが戦った相手を並べてみますと、
セフォー→モー→ハントという流れになります。
なかなか気が付かない方もいるかもしれませんが、こうして並べると、サモア系しかいないということが明白になります。
これはちょっと偏りがありすぎると考えます。

2001年の王者であるハントに挑戦権がないとは思いませんが、5年ぶりの男をいきなりシュルトにぶつけたのは、結果的に時期尚早ではないかという気がしました。ハントの試合勘が戻る前に負けてしまった気がするからです。
ハントが頷かなかったのかも知れませんが、次戦シュルトとの対戦を条件に、もう1試合事前にやらせるべきだったのではないでしょうか。

試合勘が戻っていない状態でビッグマッチを組んでしまうと、
「出し惜しみなし」ではなく、単なるミスマッチになってしまう可能性をぬぐえません。

その意味で、テイシェイラのデビュー戦の相手は妥当だったと思いますよ。

2 「点」での参戦は意味があるのか?

「1」を踏まえて、

テイシェイラがとりあえず「3年」という目標を掲げて、点ではなく線での参加を表明したことは、
素晴らしい構想だと思います。

DREAMのミルコやHERO’Sでのハリトーノフ、やれんのか!のヒョードルなど、
このように選手が点でしか参戦しない状態が多くなった背景には、
やはり選手のファイトマネーの高騰が影をさしている気がします。
年間1~2試合で十分収入が見込める状況で、戦闘意欲というか、勤労意欲が衰えるのも致し方ないことでしょう

大物スター選手が自分の意向ばかりを通し、
試合もせず、移籍をチラつかせ金を巻き上げる。

誰や誰や誰のことを言っているかは、大体お分かりですね。

そんな総合格闘技界の現状を考えますと、
セーム・シュルトが現代の格闘界においていかに堂々たる王者であるかということが言えると思います。

総合格闘技は私はこれからさらに衰退していく危険があると思っています。
日本ではPRIDEというメジャー興行がなくなったのもその一因ですが、
システムが出来上がる前に自己肥大したスター選手だけが育ってしまい、収拾がつかなくなっている現状こそが、その主たる原因になりそうです。

K-1においても、その傾向がないわけではありません。
今回の武蔵のように「ジャパンGPには出ない」と、ここ数年ロクに勝ち星もない、開幕戦出場資格がない選手が堂々と公言することはその顕著な例としてわかりやすいのではないでしょうか。

また、昨年の話ですが推薦枠で直接勝ったブレギーが出場せずに負けたセフォーが選出されたことなども物議を醸しました。

16年の間に紆余曲折を経ながらもシステムを整えていったK-1ですら、このようなことは頻発しています。「良い悪い」の判断はここで書くと原稿用紙10枚を超えてしまうので避けますが……

経過を推測すると、選手とは1試合の単発ではなかなか契約できないですから、「複数試合」とか「複数年」での契約ということになりますよね~。おそらく、その契約金はブレギーよりもセフォーのほうが遥かに高いでしょう。だから、セフォーを開幕戦に出場させないことになると、その契約金等は無駄になってしまいます。もちろん、それだけが原因ではありませんが、お金を無駄にしたくないと考えるのであれば、新たにブレギーと契約を結ぶよりもセフォーを使ったほうが資金的にも楽になるのかな? と思えなくもないです(この部分は推測なのであまり突っ込まないでください)。

でも、そのあたりをクリアにするために、完全にシステマチックにして、
「勝ったらいくら」とか、「開幕に進出したらいくら」とか、そういう契約しかしないことにすると、大物選手や実績ある選手は「そんな不安定な収入をあてにして試合できない」ということで、離脱してしまうでしょう。

だから、私は完全に予選を機能させてシステマチックにするのは現段階では「無理」だと思うのです。
以前、宇野の推薦枠の話のときに、「完全に公平なシステムは無理」という一文を書いたのですが、それは以上のようなことが頭の中にあったからです。
予選で全選手を決めました。波乱や怪我が多かったです。結果、レミーもホンマンもアーツもバンナもセフォーもバダ・ハリもカラエフも武蔵も誰も出場しません
で、興行としてのK-1が成り立つのか!?  って言われると、成り立ってほしいけど成り立たないと思います。

話を戻しますが……

そういうわけなので(どういうわけだ)、ハイレートの選手を複数試合、複数年囲うのが難しい時代なので、契約で囲っていない選手は1回2回でババっと使うしかない。となると、その1回をなるべくファイトマネーに似合った試合にするために、ビッグネーム、王者クラスと当てなくてはならないわけですよね。となると、準備不足を露呈するという結果に繋がってしまうのではないでしょうか。今回のハントがその例となるわけです。
ちょっと違うかもしれませんが、去年のやれんのか! でのヒョードルとホンマンなんか、二人とも事情は違えど全くの「点」での参戦でした。「点」のイベントで「点」の参戦。これでは一瞬の打ち上げ花火であり、継続的な盛り上がりは期待できません。事実、継承されたイベント「DREAM」でこの二人の名前はなく、セミメイン扱いの三崎も出場していません
「ホンマンの潜在能力はありそうだ」で終わり、「三崎秋山戦の裁定」も、よくわからないうちに、うやむやな感じです。

点での参戦は結局のところイクスキューズを残し、モヤモヤした気分になるのがオチなんだってことがそろそろ皆骨身に染みてもいいんじゃないでしょうか。

モヤっとした気分のままなのは、身体に毒ですよ。

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by the_kakato_otoshi | 2008-04-16 14:51 | K-1

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