ひっくり返す男……ジェロム・レ・バンナ 【FINAL16 FIGHTERS】
FINAL16出場者ファイル16  「 ひっくり返す男

ジェロム・レ・バンナ

出身国・フランス 身長・190センチ 体重・120キロ
2005年以降の成績・11戦6勝。3KO(TKO含む。K-1WGPのみの成績)。
所属・Le Banner X tream Team
タイトル・K-1WGP1995、2002準優勝
ニックネーム・ハイパーバトルサイボーグ

<で、どれだけ力を持っているのか?>

ここ最近、王者シュルトには3敗を喫しているバンナ。いずれも、一つのダウンすら奪えず、なすすべなく敗れています。2008年の福岡大会では自ら志願してシュルトに挑戦するものの、真っ向勝負を距離で潰されて大きな見せ場も作れませんでした。
「なんの作戦もない」
「まっすぐ突っ込んでもシュルトには勝てないのに」
と、バンナはその無策で望んだ試合運びを非難されました。
意見は至極当然。結果的に負けているのだから、反論はできないでしょう。そもそも、作戦以前にバンナの今の実力がどれだけのものなのか。把握している人間は誰もいないのです。それは何故か。まともなキックボクサーとのマッチメイクをもう何年も組まれていないからです。

振り返っても、ここわずか3年でバンナはホンマンと2回、シュルトと3回試合をしています。このK-1のツインタワー・巨人二人組との戦いは誰が試合をしても常に「評価外」なのです。それはそうでしょう。この二人はあまりにも特殊なのですから。
そのほか、バンナと最近戦ったのはパク・ヨンス、澤屋敷純一、グッドリッジのような実力的に劣る選手。もしくはレミー、アーツといった超一流。真ん中がない。普通のK-1ファイターとの試合がない。だから、実力を図れないのです

<つまり期待されていることは>

バンナが期待されていることは、他のキックボクサーとの、勝った負けたの勝負論じゃないってことです。
この男が強いことはすでに証明されているし、いまさらそこらへんの選手とやらせても仕方がない。
主催者が期待しているのは、規格外の相手に立ち向かう勇気や異種格闘技的な肉弾戦、豪快なKO。バンナの魅力を存分に生かせる対戦相手とのドンパチなのです。
極端な相手とばかりマッチメイクされるのは、そのような理由があると私は考えます。
勝負の世界に生きながら、勝敗を超えた存在。これが現在のジェロム・レ・バンナの進んでいる道なのでしょう。

<あえて語るバンナの魅力>

K-1の試合で、「面白い試合」「記憶に残る試合」をたどっていくと、バンナが多く絡んでいることに古いファンは気づくでしょう
それは何故でしょうか。なぜ、バンナの試合は面白いのでしょう。

圧倒的なKO? 男気溢れる発言?

いやいや、違うでしょう。答えは「逆転劇」だと思います。
バンナのナンバーワンKOは、あの「千年に一度のKO劇」フィリオ戦ではありません。おそらく99年グランプリ準々決勝でのアーツ戦に違いありません。一度はアーツのハイキックを食らい、KO寸前まで追い詰められながら、逆転の左フック
負けるときも、ほとんど相手を圧倒的に追い詰めながら、ホーストに大逆転を喫した試合や、歓声でゴングが聞こえずノーコンテストになったベルナルド戦が印象深い。圧していた選手がいきなり逆転されている。負けていたと思っているのに勝っている。バンナの戦いはそうした逆転劇の歴史でもあります。
だから、バンナ戦を見るとき、人はどんなに彼が劣勢に立っていても逆転の一撃を最後の一秒まで期待して見るし、勝っているときも、いつ不意の一撃で沈むかわからないから最後の最後まで気が抜けない。
これこそが本来のバトルサイボーグが持つ最大の魅力なのです。
合計4度戦ったマーク・ハント戦はK-1史に残る名勝負です。どの試合も逆転に次ぐ逆転で、気の抜けるタイミングが一切ない、肉弾と肉弾のぶつかり合いでした。

<ファンのために彼は戦う>

K-1から何度か離脱し、その度に戻ってきたバンナ。一筋だったアーツやホーストに比べ、その危険な魅力からいろいろな興行主に興味を持たれた男です。しかし、結局彼を一番輝かせたのは、K-1でした。そして、彼の好不調に関係なく、バンナに声援を送り続けたのは、日本のファンでした。

格闘家生活も後半に入ったバンナは、ことあるごとに日本のファンへの感謝を述べているのは、かかとおとしでも既報の通りです。
バンナと日本のファンは、もはや婚姻関係にあると言ってもいいでしょう。
おそらく日本で再戦しても、対戦相手の澤屋敷以上の声援がこのフランスの喧嘩番長に送られるに違いありません。なんとも幸せな関係だと思います
バンナはこう言いました。

ファンに必要とされなくなったとき、俺はリングを去る

と。
バンナは少しだけ勘違いをしています。
それでは、永遠に引退できませんよ。。。。

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by the_kakato_otoshi | 2008-09-25 19:09 | K-1

「K-1」についての情報・コラム。ツイッターはEbi_Knight。ご連絡はkorgradiasアットマークmail.goo.ne.jp
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