すでにMMAは米国が爆心地となり、「アメリカのスポーツ」として各国では認知されつつあります。かつてPRIDEがわずかな期間でしたが日本をMMAの中心地としていた時代が、いまとなっては懐かしいほどです。
そんな中、オランダやルーマニアでのムーブメントに押されている”日本の格闘技の代名詞”K-1も、米国再進出を狙っています。
K-1とアメリカの歴史は古く、第1回のK-1WGPにはモーリス・スミスとトト”ハリウッド”ヘイズという二人の米国人ファイターが参加していました。
その後も、アルティメットファイターのパトリック・スミス、”レジェンド”リック・ルーファス、”ド根性”カーチス・シュースターなどのキックボクサーもK-1本戦に参戦しましたが、ホーストやアーツをはじめとする欧州組に比べてパフォーマンスが低かったのは周知の事実です。
そのほか、ハワイやラスベガスで予選も行われるようになり、K-1とアメリカの関係は続いて行きましたが、本格的に参戦しようと、マイク・タイソンと契約を画策、結果的に伝説的ヘビー級ボクサーのリングインは実現せず、かつそれに絡む不祥事で石井館長が逮捕されました。
その後、年に1~2回の予選という形でアメリカ開催は行われていましたが、UFCをはじめとするMMAブームに沸く米国格闘技界の中で、米国人スターと安定したオンエアがなかったK-1は苦戦し、MMA部門での参入(Dynamite!! USA)でもアメフトやバスケットボールなどのスターをリングにあげるという手法でインパクトを与えようとしましたが、アメリカスポーツ界はFEGが考えている以上に実力主義の世界のため、話題先行型のストラテジーがなじまず失敗。
2009年にはついにK-1の米国予選が消滅しました。
しかし、転んでもただでは起きないのか、HDNetで英語圏での安定的なオンエアを手にしたK-1は2008年~2009年で「圧倒的な反響(by マイケル・シャベロー)」を得て、コンテンツの面白さ、品質の高さを証明。
特に2009年のWGPファイナルは「2009年格闘技界すべてをひっくるめてのベスト興行」という海外ファンの声が多く聞かれました。
米国人スターの起用でも、MMA分野でもなく、ユニバーサルマーシャルアーツ「K-1」として生のままの米国再進出を果たすことになりそうです。いろいろやったけど、結局はK-1というパッケージに勝るものはない。そういう結論に落ち着いたのかもしれません。
http://www.headkicklegend.com/2009/12/18/1208029/2010-the-year-of-k-1-in-the-united
と、いうわけで「headkicklegend」の記事です。
谷川氏がすでにツイッターでも漏らしていたと思いますが、こちらの記事ではライターがK-1オフィシャルに確認した情報として掲載されています。2010年、K-1リアリティショーが米国でオンエアされるとのこと。
すでにTUFというUFCのリアリティショーが有名ですが、シンガポールのテレビ局が制作した「コンテンダーアジア」というムエタイリアリティショーも英語圏では人気を博しました。
「コンテンダーアジア」をきっかけに、ヨーセングライ・フェアテックスやジョン・ウェイン・パーというMAX参戦経験のあるファイターがブレイクし、ジャバル”チンギスハン”アスケロフがこの放送後MAXに参戦したりもしましたね。
(注釈:リアリティショーとは、素人出演者たちが直面する物語や体験を楽しめるテレビ番組のことです。
日本ではガチンコやあいのりという非常にやらせの色合いが濃い形態が多く、非常にバカバカしくつまらないのですが、海外のものはドキュメンタリータッチで面白いものが多いですね。コンテンダーアジアはネット上に落ちてましたが、とても楽しめましたよ)
ですが、賢明なみなさんはすでにおわかりのとおり格闘技のリアリティショーという形態は、珍しいものではなくなっており、MMAやムエタイがK-1になっただけという捉え方をされる可能性は高いかもしれません。
しかし、これまでFEGがとってきた「短期間で話題づくり」をする形式ではなく、じっくりとシリーズ番組で腰を据えて市場を発掘するという意思は見えます。
また、記事では2010年のアメリカでのK-1シリーズ開催は3つになるだろうと書かれていますが、根拠はいまのところなさそうで、筆者の推測の域を出ていません。
アメリカでK-1が他の格闘技に並ぶような市場を生み出すかどうかは、まだまったく未知数です。
かの国には特殊な格闘技事情があり、ボクシングという伝統的な格闘技が存在し、UFCがある程度の市民権を得ていることから、進出は容易でないと推測できます。それでも人口規模にして、日本の3倍以上の未開拓市場が広がっていることは事実ですから、まったく無意味に終わるということもなさそうです。
K-1がボクシングと比べて有利な点は、ラウンド数が少なく、KOが多いため、インスタントな興奮を求める時代に合っているということでしょう。もうひとつ、K-1がMMAより有利な点は、残酷なシーンが少なく、テレビ放送での保守派の抵抗が少ないと予想できることです。これは私の持論ではなく、HDNetのシャベローが言ってた受け売りですが(笑)。
とにかく、来年の展開が楽しみですね!
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