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失われた一年を取り戻せ、佐藤嘉洋
ワールドカップは今日、8強入りを賭けて日本代表がパラグアイ代表と戦います。日韓W杯以来これほどまでにサッカーに対する国民の興味関心が高まったことはありませんね。
この国民の興味関心が、少しでもJリーグへ還元されることをサッカーファンとしては願ってやみません。
ゴールデンタイムで再びJリーグの試合を放送できるような日本になってほしいと思います!

この大会で川島のファンになった方は、川崎フロンターレのホームゲームに足を運んで欲しい。長友のファンになった方は、是非味の素スタジアムに行って欲しい。遠藤のFKに酔いしれたおじさんおばさんに、ガンバ大阪という強豪チームのことをもっと知ってほしいじゃないですか。
ボブ・サップでK-1に触れた人が、いつか足しげく後楽園ホールのキック興行に通うような、そんなイメージでしょうか(笑)。

そのためには、少しでもゲームや演出面のクオリティを上げることも必要になってくるでしょうけどね。

<K-1 WORLD MAX 近し!>

さて、格闘ファンの興味は新設の-63キロ以下級に行きがちですが、
ミドル級の3試合にこそMAXの醍醐味が詰まっていると思うところです。

これまで拙ブログでは63キロの展望と、自演乙&中島の新鋭への期待値を語ってきました。

最後にみなさんと語りたいのはやはり佐藤嘉洋vs山本優弥でしょう。

<絶対に負けられない戦いがここにある>

佐藤嘉洋選手は本当に正念場だと感じます。

2008年魔裟斗との「疑惑の名勝負」を繰り広げた佐藤は、負けたもののその評価を上げました。
日本のエースとして必勝を義務づけられた2009年のFINAL16でIt's Showtimeの人気者ドラゴと死闘を展開。圧倒的有利が伝えられていましたが、一発いいボディを腹部に受けてから失速しました。延長ラウンドではそれが響いて口が開いてしまい、無念の判定負け。
しかも、ドラゴの気持ちの入ったファイトスタイルに感動した客席からはホームで日本人が戦っているにもかかわらず「ドラゴコール」が起こるという現象が起きました。これほどの屈辱はないことでしょう。
2009年はワンマッチでユーリ・メスと城戸康裕を倒しましたが、ドラゴ戦の敗戦を取り戻すには至りません。

そして2010年、ベスト16で負けたにもかかわらず、谷川EPは実力を評価し、日本代表決定Tを免除。
もう一度日本のエースとしてのチャンスを得ました。
ところが……

MAXの前哨戦として、日本のK-1ファイターを代表しオランダへ遠征。It's Showtimeに乗り込みましたが、タイ人のパジョンスックに判定負けを喫します。
「ここぞ」というときの世界戦で佐藤嘉洋は勝てない
そうファンに言われても仕方ない敗戦でした。そしてMAX。

これ以上1敗もできない佐藤のFINAL16の対戦相手は山本優弥になりました。

昨年であれば、山本優弥が勝てるとは誰も思わないことでしょう。格が違うはずでした。
ですがこの元「神童」は1年で急速に成長し、昨年のFINAL4に残るほどの選手になっています。
ファイトスタイルも熱く、会場を湧かせる数少ない選手の一人です。

<デッド・オア・アライブ>

63㌔のトーナメントが始まり、70㌔の割合は相対的に下がります。
国内では強いが、世界相手には勝てない実力派」が必要とされることはないでしょう。

そのうえ、山本優弥に敗れれば「国内でもナンバーワンではない」という評価になり、
佐藤嘉洋への期待は急速にしぼんでいくことになってしまいます。
山本優弥、そして中島弘貴や自演乙にその活躍の場をさらわれていくのです。

もちろんそのことを一番分かっているのは本人でしょうから、
ここで負けることは絶対に許されないと己に課題を与えていることは想像に難くない。

大衆が「結果しか見ない」ことはサッカー日本代表の活躍を見てもお分かりのとおりです。
どんなに無様な内容でも勝てば評価し、どんなに素晴らしい負け方でも、敗者を評価する者はいません。

武士道精神を持ち、勝ち負けにこだわらず、常にブレないイメージのある佐藤ですが、
ここは己の価値観よりも勝利に徹する必要があると思います。

パジョンスック戦ではK-1流の戦い方……正面から打ち合う戦法にもっていき、相手のヒットアンドアウェイに苦しみました。
したたかな山本がどういう作戦で来るかはわかりませんが、もしトリッキーな作戦を遂行してきた場合、佐藤の人の良さが試合に出てしまうと、番狂わせもありうるような気がします。
技術的な面ではなく、精神的な問題ですが、自分の考えた作戦で不利になった場合ブレない性格ゆえに修正が3R内では追いつかないのではないかということです。実際、パジョンスック戦では最後まで相手の狡猾さに対応できていませんでした。それが気がかりなのです。

だから……。

「よし、優弥が打ち合いを俺に挑むというのなら……ひとつやってやろうじゃないか」

なんて、そんないらぬ男気を出してはいけないと思うところです。


柔軟に戦い、非情に徹するほうが勝つ。
佐藤vs山本は、そんな緊迫感ある戦いが観られるのではないでしょうか。
やる側は地獄でも、観る側にとっては楽しみな対戦ではあります。


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by the_kakato_otoshi | 2010-06-29 14:04 | K-1

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