<ジェロム・レ・バンナ vs 京太郎>
試合が動いたのは2ラウンド。すっかりモリモリのマッスルを取り戻したバンナが接近戦でのパンチを京太郎に当てまくる。ミドルキックも有効に使い、前に前に出るチャクリキスタイルが定着してきた様子です。
後がない京太郎。3ラウンドは逆に攻める。カウンターの右ストレートが幾度となくバンナの顔面にヒット。がくっと膝が落ちるシーンもあり印象点は断然京太郎に。バンナは鼻から出血が目立ちました。最後はバンナも盛り返すも京太郎を崩すまでには至らず。2ラウンドはバンナ、3ラウンドは京太郎でまぁ延長が妥当……と思っていたら実際そうなりました。
しかし、バンナはすでに鼻を怪我していたこともあり判定への不満を表明しつつ延長戦で戦うことを拒否。
結果TKOで京太郎が勝利になりました。谷川さんはベストバウトに上げていましたがバンナの闘争心はやはり戻っていないのだということを確信。彼は昔のようなファイターではなくなってしまった。試合の結果が気になるただのキックボクサーなのだ。
京太郎についても一言。彼は有名になったり注目されたいという欲求が非常に強いようなのですが、そういうことは口にすべきではないと思うのです。彼が有名になるためには勝って勝って勝ち続けるしかない。武蔵元選手だって、全国区の知名度を得るに至るのに何年かかったのでしょうか? それを思えば自分の信じる道をひたすらに走るしかないのでは? 注目して! って言っても誰も注目しませんよ。
バンナと戦える実力を持っているのはえらいことですが、今回のFINAL16に出場した選手の半数以上は勝てるのですから……。
<ピーター・アーツvsエヴェルトン・テイシェイラ>
煽りVTRではテイシェイラ押し。やはりフジさんはこちらを売り出したいはずだが……。
試合は見たとおり。最後の延長戦の判定は非常にきわどいものでした。
テイシェイラはローキックや左右のフックがいい感じだったんですけどね。アーツは勝負の際の部分でうまく身体を入れ替えたりして「キックボクシングのレッスン」をきっちり施していたんじゃないでしょうか。最後に必ずアーツの攻撃で攻防が終わるあたりが素晴らしい。
アーツは「伝説」というよりも「妖怪」に近い存在になってきましたね。40歳になっても一向に闘争心が衰えない様、腹筋の割れ、腕の盛り上がり、100戦練磨の技術……。
これだけの実績を残しても尚、体力的に不利なはずのワンデイトーナメントでグランプリ王者を目指す……。尊敬することしかできない。
<マイティ・モーvsラウル・カティナス>
vsアルロフスキー用特別枠で登場したカティナスでしたが、蓋を開ければ相手はモー。
う~ん。ローキックで攻め続ければいいのに、なんかパンチの殴り合いに応じてダウン取られてる。
そのままグダグダ状態。
結果はモーになりましたが、モーがベスト8か……。ギタあたりに蹴り倒されるか、シュルトに塩漬けにされるか……。今回のボーナスステージが爆誕。
カティナスについては正直アルロフスキーに倒される役だったので、今回のこの負けは致し方ないところ。一部東欧キックを過大評価している人には期待されていたみたいですが、キックボクサーなのだから、まずハイキックくらい蹴れるようになってくれい。
話はそれからだ。
<セーム・シュルトvsヘスディ・カラケス>
今日一番「燃えた」試合。
2ラウンド以降、シュルトの左ジャブがカラケスの体力を奪います。しかしカラケスのローキックがシュルトを何度もぐらつかせましたね。パンチも入ったし。判定では負けてしまいましたが、私は延長でもよかったんじゃないかと思います。延長が観たかった!
あと、シュルトはちょっと衰えてきたんじゃないかと。
アリスターやグーカン・サキとの同門対決があれば、やられちゃうかも。
<アリスター・オーフレイムvsベン・エドワーズ>
アリスターは普通のK-1ファイターになっていた。以上。
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という感じです。
MVPはダニエル・ギタとヘスディ・カラケス。ワーストファイターは佐藤匠とジェロム・レ・バンナですかね。
明日以降、この大会についてメタ視点で語ってみたいと思いますのでよろしく!
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