しかし、日本人がトーナメントに不在。モンスター系不在(チェ・ホンマン、ボブ・サップ、曙)、芸能人系不在と、近年のK-1にしては非常にストイックなメンバー構成で、格闘技に興味のない層がチャンネルを合わる要因がないことを考えると、Kの底力を見せたなという気がしますね。
私はこれでいいと思っています。
とにかく、今年のGPは緊張感が高く、おおむねネット上でも、友人などの間でも「感動した」という声(主にピーター・アーツ)が聞かれました。
谷川プロデューサーが「やはりK-1の決勝はハズレがない」と自賛していましたが、私も同感です。
日本国内での視聴率が水準レベルであったとしても、世界120カ国以上で放送するコンテンツとなった今年のグランプリは、高評価を持ってむかえられるでしょう。
これが次回へとつながるのです。
これでフジテレビが「やっぱりモンスターや芸能人がいないと……」と、思わないでくれればと思います。
いや、別にモンスターを否定しているわけじゃないですよ。強ければ。
弱いモンスターがいらないと言っているだけで。チェ・ホンマンは強いと思うし。
ただ、曙とかボビー・オロゴンとかは勘弁してほしいってだけで。昔のK-1ならよかったんですよ。まだゴールデンタイムに進出する前の、黎明期のころなら。あのころはとんでもなく弱い選手が平気で開幕戦に出てましたからね。
今現在の、平均レベルが上がってしまったK-1では、弱いファイターがまぐれで勝ってしまうこともなくなりましたので、意味がないんですよね。
ストイックなだけのK-1も、K-1らしくないし、話題や知名度のみで実力のない選手ばかりのK-1でも、K-1らしくならない。そのベストミックスというか、K-1らしい混ざり具合こそが魅力のコンテンツだと思っています。
私はプロモーターではないので、外野から意見をブログで述べる程度のことしかできませんが、
今回の決勝はほぼ同じ視聴率だった開幕戦よりも反響が著しく大きい(このブログのヒット数ですら3倍くらいになったんですよ)ので、
同じような意見が集まれば大きな後押しになるかもしれない。
さて最後に。
史上最も評価されながら、史上最も好かれていない稀有な王者シュルトのことです。
ネット上では「シュルトの体格は反則」「試合がエキサイティングではない」と酷評されてますね。
しかし、そういう悪役的な立場の絶対王者っていうのも、面白い存在だと私は肯定的に捉えています。
最凶(よく言ったものだ)シュルトが誰かに倒されたとき、また凄いムーブメントが起こるのだと思います。そのときがまた楽しみでもありますね。